横須賀市内を中心に介護事業を展開する社会福祉法人ユーアイ二十一(西浦賀/石渡庸介理事長)は、「太陽の家 鴨居ラボラトリー」を開設。地域の集いの場として活用を広げている。認知症カフェや体操教室など、地域の要望やニーズに応えた交流、地域福祉のモデルとして発信していく考えだ。
同法人は特別養護老人ホーム、デイサービス「太陽の家」など運営。介護事業とは別に「地域に還元できる場所を作りたい」と昨年8月、鴨居に「多文化多世代交流広場」を開設した。「鴨居ラボラトリー(鴨居ラボ)」と名付け、平日の日中(午前10時から午後4時)に開所している。
市では浦賀地区の2020年時点での高齢者人口構成比を33・5%と推計(横須賀高齢者保健福祉計画より)。これは市内で最も高い割合となっており、同地区では以前から独居老人の増加や高齢者の孤立も地域課題となっている。
「鴨居ラボ」では、定期的にイベントや体操教室を実施しているほか、セルフカフェやレンタルスペースも設けており、高齢者だけでなく、活動場所のない地域の人も利用できる。「外に出る・人と会うといった習慣や目的が日々の張り合いになる。ここから、地域の見守りや声掛けにつなげたい」と同法人の中村勇司さん。開所から約8カ月、「下校中の子どもたちがのぞいて声を掛けてくれている。地域福祉、多世代交流の拠点として発展できれば」と期待する。
専門家による学習会
4月から毎週火曜日(第1〜3)に「このゆびとまれ」と題した学習会を実施。地域包括の担当者らが参加する認知症カフェ(ぬくもりかふぇ)のほか、市内の専門家を招いた終活や医療の講座を展開する。「日常生活の困りごとや相談先が分からないことなどを専門機関に繋げていきたい」とラボ担当の中島開城さん。この他には、排泄に関する講座なども予定している。詳細は鴨居ラボ(鴨居2の19の2)【電話】046・876・7315
水耕栽培の野菜販売も
「ラボラトリー(研究・実験室)」の名称の通り、ユニークな試みも。1階の入り口と一室に設置されているのが、水耕栽培のユニット。グリーンリーフやレタスなど数種類を育てており、サラダ用に小分けして販売している。「定期的に買いに訪れる人もいる」と中島さん。価格は150円から。
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