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三浦版 公開:2012年9月7日 エリアトップへ

三浦の散歩道 <第24回> みうら観光ボランティアガイド協会

公開:2012年9月7日

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火炎構造の姿
火炎構造の姿

 安房崎から再びピクニック広場へ戻りましょう。第二展望台に上がって四方を眺めますと、東に房総半島が見え、「里見八犬伝」で知られる富山(とみさん)がくっきりと見え、左手を望見すると、鋸山が三角形に突出した感じで眺められます。南側の海原の彼方に伊豆大島が横たわり、西方には伊豆半島も眺められます。まさに、島の外浦(とでっかい)は雄大な勝景です。

 目を内浦(うちっかい)方面に転じてみましょう。三崎港を出てきた黄色に塗られた海中観察船の虹色さかな号が波を蹴立てて走行する姿が眺められ、その行き先である宮川湾を見てみると、右上に二基の風車が眺められます。羽根の先端まで51mの高さで回転する姿は雄大なものです。これからのエネルギーを生み出すものとして注目されている風車が三浦にもあるのです。

 風車の奥に見える二つの丘陵、ちょうど門を広げたさまにも見られます。三浦市で一番高所で、89mの岩戸山です。山と名付けられている中で、県下で一番低い山と言えるでしょう。ここにかつて軍の指令所があったとも言われているところです。目を右に転ずると、剱ヶ崎灯台が望見できます。

 今、立っている展望台は戦時中、軍の見張り所があった場所でもあるのです。台の南側の下、やや平坦になった岩場で、軍隊は塩を造っていたとも言われています。その近く、青色の籠様のものが見えますが、潮を観測したところとも言われています。

 県立城ケ島公園の駐車場の辺りはかつて一番堀、二番掘との古名が残る、北條と里見との合戦があったところで、島の中程にある丸山は両者の戦で没した士を供養した塚と言われています。現在の駐車場の中に太平洋戦争当時の高射砲の陣地と思われる丸い台座が残されています。

 公園を出て道を左にとります。鵜の見晴し台へ出ます。昭和天皇の行幸もあってか、道も舗装されています。晩秋から初冬にかけて飛んでくる海鵜(うみう)は遠く千島列島からくるもので、多い時で7千羽もあったということです。赤羽根崎の岩場はまるで鵜のマンションを思わせるようです。赤茶けた岩場に白い糞の様が見渡せます。

 道を先に進め、ハイキングロードを進んでみましょう。グライダー広場と言われるところから奇岩の馬の背洞門が眺められます。「こぎとおし」という地名があり、昔は洞門の下を小舟が漕ぎ抜けていたのでしょう。関東大震災で隆起したということです。

 城ケ島は地質学にとっては、貴重な島でもあります。今年、箱根の地がジオパークに認定されるよう申請していますが、城ケ島もそれに匹敵する程、いろいろな地質の姿を見せています。そのひとつに、城ケ島灯台の下、長津呂崎の西側に珍しい岩場が見られます。ちょうど、火が燃えたつ状態に見えるのです。専門家はこれを「火炎構造」と呼んでいます。その他にも、他で見られない地質構造が多く見られ、専門家は「深い海から生まれた城ケ島」と言っています。
 

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