古典の日記念朗読コンテスト 表現力が評価され大賞に 上宮田の松原あかねさん
古典を朗読し、表現力などを競うコンテスト「第4回古典の日記念朗読コンテスト」(古典の日推進委員会主催)で、全国の中から松原あかねさん(三浦市上宮田)が、最上位の大賞を受賞した。優れた表現力が評価されての受賞となった。
同コンテストは、古典に親しみを持ってもらおうと2008年に1回目が開催された。審査員は、女優や劇団俳優、元アナウンサーなど5人で、審査委員長は作詞・作曲家の新井満氏(1〜3回目の審査委員長は故児玉清氏)。
決められた4つの課題から一つを選び、指定された範囲をテープに録音して送り、審査を受ける。審査の対象は、表現力、発声や発音、作品の理解力。コンテストは、一般と中学・高校生部門の2部門で、応募は全国から278件。松原さんは一般部門の229件の中から選ばれた。
10月に主催者から大賞の知らせが届いた。「今でも信じられない。まさか私がという気持ち」と、驚きの様子を隠しきれない。
課題に選んだのは平家物語の「先帝身投」。平家の負けが濃厚となった壇ノ浦の合戦で、二位の尼は若干8歳の安徳天皇とともに入水するというもの。「情景を思い浮かべ、二位の尼の心情を考えながら朗読した。無念さなど様々な思いがあったと思う。難しかったが、自分なりに表現できた」と振り返る。主催者は大賞の理由を「審査項目全てが高得点だった。特に、感情の表現力に長けていた。聞く人の立場に立った伝わる朗読」と評価した。
松原さんは、朗読ボランティア「ひばりの会」に属している。約20年間、同会で朗読を学び勉強している。絵本の読み聞かせなどボランティア活動も行っている。
コンテストは、ひばりの会を指導している遠藤美枝子さんから勧められた。課題に選んだ平家物語は、毎年10月開催の同会発表会のテーマにしていたことも挑戦への後押しとなった。
受賞の知らせに、同会代表の脇坂清子さんは「作品を深く読み込み、表現力が長けている。滑舌も良い。全員で大賞を喜んだ」。同会を指導する遠藤さんは「力がある人なので、受賞は喜ばしい」と話した。
松原さんの朗読音声は、主催者のホームページ(www.kotennohi.jp/contest
.html)から聞くことができる。
*古典の日/紫式部日記の記述に11月1日という記述があることから07年、京都府などが中心となって立ち上げた「源氏物語千年紀委員会」が提案、11月1日は古典の日とされている。
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