島の野菜、後世へ 「城ケ島野菜をつなぐ会」が始動
城ケ島特有の野菜を後世に残すために結成された「城ケ島野菜をつなぐ会」。事前に参加を求めた結果、島の人や趣旨に賛同した約20人が集まり、10日に顔合わせを行った。中には都内在住の人も。会員は、城ケ島特有の野菜の栽培継承に向けて動き出した。
城ケ島には、正月菜や草ねぎ、そらまめ、里芋、わけぎなど自給用に育てた野菜から種を採り、その種で栽培を繰り返し代々守られてきた島特有の野菜がある。「正月菜は、島の人にとってはお雑煮にはなくてはならないもの。草ねぎは甘みが特長。そらまめは、大きさこそ小さいが、旨みが凝縮されている」と、島の野菜にはそれぞれ特長がある。
島の野菜は、そもそも自給用のため栽培量が少ない。近年、高齢化や後継者不足から畑は減っている。「平均80代の高齢者が細々と農業をやっているのが現状。後継者もなくこのままでは、先が見えている」と話すのは、同会会長の村田吉雄さん。村田さんは、地区の老人会の会長も務め、自身も畑で作物を栽培している。代々継承されてきた、島の野菜を途絶えさせてはいけないという危機感から会の立ち上げに関わった。
「今までのやり方で継承していきたい。今回、そんな思いに賛同してくれた人たちが集まってくれた。城ケ島の野菜としてのブランドを守りたい」と話す。
会では今後、提供してもらった畑で、農業を続けている地元の人からノウハウを指導してもらい島の野菜の栽培をつないでいく。
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