三浦市 二町谷埋め立て地売却 (有)吉龍に約20億円で成立
三浦市議会は10日、市が提出した有限会社「吉龍」との二町谷埋め立て分譲地の売買契約に関する議案を可決した。埋め立て地は、2007年に分譲を開始して以来、初めての契約成立となる。
「吉龍」は、栃木県足利市で食品の仲買や輸入などを扱う会社。売買が成立した土地は、埋め立て地内の4・4haで売却金額は約20億1500万円。埋め立て地の約半分以上を占めており、契約で土地活用については、水産加工施設、冷蔵施設、製氷施設等の設置、その他の水産関連事業に利活用することが定められている。
当紙の取材に対して同社は、製氷工場や練り物加工工場ほかを建設する計画だという。岸壁に船が付けられるといった立地条件や環境面などが今回の契約の決め手となった。来年10月頃を目処に、建設を進め整ったものから順次稼働させていきたいとしている。事業は関連会社2社で行われる。同社の内田信吉社長は東北出身者ということもあり「震災で被災に遭った人たちの雇用を考えている」とし、積極的に被災者を雇う方針を示した。また、「三浦の活性化にも繋げられれば」とし、地元からの雇用の考えがあることを明言した。
市は「今回の契約成立は大きな一歩。人の流れやそれに関わる流通関連など、経済面での効果に期待できる」と歓迎している。
二町谷の埋め立て地は、1992年に水産業振興のために地元業者の意向を受け、神奈川県や市土地開発公社、全国漁港漁村振興漁業協同組合連合会が造成を開始した。しかし、工事の間に経済状況は変化。完成したが、売却は進まず負債が生じ公社は解散、市が負債を負っている。
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