三浦市文化連盟の会長をつとめる 袖山翠碩(すいせき)さん(本名:武彦) 岬陽町在住 56歳
継続と反復、弛まぬ努力
○…「伝統の重みに裏打ちされた高い芸術性を保ちながらも、初心者に解りやすく、見事な内容と構成に楽しい時間を過ごすことができる」―文化祭の印象をこう語った。今年も文化連盟に所属する17のサークルや団体、約1200人による作品展示や活動発表が行われている。「どれも発表者の思いが込められたものばかり」と評する。
○…今年で59回目の開催。市の委託を受け、同連盟主催で毎年開催している。伝統のある文化祭ゆえに、プレッシャーは大きい。「まだまだ私は若輩者」と謙遜する。「歴代の会長はそうそうたる人物。伝統に恥じないよう、任された仕事をひとつひとつ丁寧にこなしていく」と、プレッシャーを跳ね除けるように言葉に力を込める。
○…物腰の柔らかい人、それが第一印象。ソフトな面持ちで優しい語り口。会長という肩書きはあるが、決して驕らない。各団体のスケジュール調整等苦慮したのではと問うと「私より事務局のほうが大変だったと思う」と労をねぎらった。展示作品や活動発表には魂が込められている。発表者にとって、多くの人に見てもらうことが喜びに繋がる。まずは、会場に足を運んでもらわなければならない。「皆のために、広く開催をPRするのも私の役目。告知よろしくね」と一言、広報にも力を注ぐ。
○…生まれも育ちも三浦。実家は書道教室を経営。法学部を専攻していた大学4年の時、休みで帰省した際に教室を手伝ったことが転機に。子どもとのふれあいがきっかけで書の世界へ。しかし、それまで書道にはあまり関わっていなかった。行動は早かった。恥ずかしくない腕を身に付けるため、都内に住む書道家に習った。書というのは「良い作品というのは偶然に生まれるものではない。何百回と繰り返しやっと良い作品ができるもの」と説く。それでも、「完成に至らない時もある」。書の奥深さを感じた瞬間だった。
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