「前を向き歩もう」 三崎中学校校長 武田勝則
現中学としては最後の校長となった。「私が締めくくりで良かったのかという思いと、私に最後を務めさせてくれてありがたいという気持ちが入混ざっている」と、複雑な思いを口にする。10年間教師として三崎中の教鞭に立ち、南下浦中学などを経て校長としてここに戻った。脳裏には様々な思い出が浮かぶ。「子どもたちは昔も今も変わらない。人懐っこさ、純朴さは一緒。汗にまみれ、泥まみれになることも嫌がらない、何事にも全力で立ち向かう心を持っている」と誇る。
一時期に比べ生徒の数は減少した。統合、そして閉校。断腸の思いだった。このことは、市関係者も本意ではないことを理解している。「受け入れることも大事。人生様々なことがある。何ごとも経験し、人は成長していくもの」と前向きに捉える。
挫折や悩み、苦しみ、そして喜び…。中学校生活では様々な事が起き、経験する。ひとつひとつの出来事を乗り越え、切磋琢磨し成長をしていく時期。「お互いを磨くために学校があるのだと思う」と語る。
「中学生は、自分という存在が見え始める時期。一番変化が大きい。子どもから大人へと成長していく過程を間近で見られ、共有できることは教師冥利に尽きる」と胸を張る。心に秘めている言葉は「和顔愛語」。「生徒たちには、新しい三崎中学校の歴史を築いていってほしい」と、未来に期待を寄せるような笑顔で締めくくった。
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原画ずらり上村一夫展3月29日 |
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