今月10日から始まる「初声市民センターまつり」の実行委員長を務める 長塚 正邦さん 上宮田在住 72歳
楽しむことに全力投球
○…今年で34回目を数える「初声市民センターまつり」。初声地域で活動するサークルや市民団体が日頃の成果を披露する、いわば”大人の文化祭”として毎年多くの人で賑わう恒例行事だ。仲間づくりや健康維持・増進、知識や技術の研鑽、社会貢献―それぞれ目的は異なるが、共通するのは皆いきいきと輝いていること。「イベントを通して、活動することの楽しさを伝えられたら」。開催を目前に準備に余念がない。
○…金融機関勤務だった50代に社交ダンスを始め、現在はサークルの代表として会を束ねる。きっかけは、ダンスのインストラクター資格を持っていた夫人の影響。定年退職後を見据え共通の趣味を持とうと習い始めた。「ステップは難しいし、カタカナの専門用語はもうさっぱりで」。最初こそ苦労したが、同じ悩みや感動を共有する仲間との繋がりに励まされることも多く、魅了されるまでさほど時間はかからなかった。
○…常にアンテナを広く張り、興味を持ったらとことん打ち込む性分。社交ダンス以外にも、中学から始めた卓球を生涯スポーツとして嗜み、過去にマラソン、ソフトボールなど様々なものにチャレンジしてきた。「サークルで体を動かすことは自分の生きがいだね」と、しみじみと語る。これまで幾度か大病を患い、医者も首をかしげる原因不明の病で一時は生死の淵をさまよい、日常生活への復帰が危ぶまれたこともあった。生かされた命、好きなことに全力投球で楽しむ貪欲さは人一倍強い。古希を過ぎた今も青春謳歌中だ。
○…「そういえば、以前始めた尺八も、(夫人が)楽しそうに琴の教室に通うのが羨ましかったんだ」と照れ笑いを浮かべながら2人で顔を見合わせる。連れ添って40余年、ダンスでペアを組んで約20年。周囲も認めるおしどり夫婦の日常は、手と手を取り合い、相手を支え、ときに引っ張る―まるで社交ダンスそのものだ。
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