三浦版 掲載号:2016年3月11日号 エリアトップへ

記録的暖冬でわかめ不漁 解禁できずシーズン終盤

社会

掲載号:2016年3月11日号

  • LINE
  • hatena
シーズン最盛期には天日干しわかめで磯の香りに包まれる海辺
シーズン最盛期には天日干しわかめで磯の香りに包まれる海辺

 三浦半島の春先の味覚・わかめ。三浦市の相模湾沿岸では、記録的な暖冬の余波を受けて主に天然わかめの生育に遅れが生じ、収穫期から1カ月半が経過した現在も解禁日が先送りとなっている。「この50〜60年で初めての現象」と驚き、不漁を嘆く漁師の声も多く上がっている。

 例年、まもなく収穫シーズンの終盤にさしかかる天然わかめ漁。2月になると、三浦市内各所の漁港で天日干しのため吊り下げられた緑色の”わかめのカーテン”がゆらゆらと風にそよぐ風景が多く見られるが、今年は生育が大幅に遅れ、いまだ大きさは20〜30cmほど。収穫の解禁日を過ぎても回復の兆しがない現状に、「最低でも1mないと。商品化できる大きさにはほど遠い」と漁師は困り顔を浮かべる。

一因に「高水温」

 わかめが採れない理由の1つに、「暖冬による高水温が苗の生育不良を招いたのでは」と神奈川県水産技術センター(城ヶ島)は指摘する。三崎港周辺で行っている海水温の調査データによると、水温が下がりだす11月下旬を過ぎてもほぼ横ばいで、昨年12月は18・4℃(前年比+1・3)、今年1月は17・6℃(+2・5)。高水温に弱いわかめの特性から、生育スピードを妨げたのではと推測する。

 また、被害が特に顕著だったのは、城ヶ島から初声地区にかけて市内西部の沿岸。東部に位置する金田湾の養殖わかめは、成長の多少の遅れや収穫量の多少の変動に留まっており、東西で明暗が分かれた。

 海底が深く暖かい黒潮の影響を受けやすい相模湾と、反対に海が浅く内湾で外洋水による環境変化が起きにくい東京湾の特徴差によるものと同センターは分析。また、暖かな海に分布し、海藻類を餌とするアイゴの群生による食害も確認されており、様々な要因が複合的に関係しているようだ。

広範囲で不漁

 「子どもの頃から60年見てきたが、ここまでひどいのは初めて。手の打ちようがない」。そう話すのは、初声漁協関係者。同地区では約10軒の漁師が天然わかめ漁を行っているが、2月1日に迎えるはずの解禁日は延期に延期を重ね、3月8日現在も見通しは立っていない。

 これらの被害は、横須賀市・葉山町など三浦半島の相模湾沿岸で広く見られ、今シーズンの漁を早々に諦める漁師もいるなど、暖冬による大きな痛手に頭を抱えている。

三浦版のトップニュース最新6

「ハマカンゾウ一緒に守って」

「ハマカンゾウ一緒に守って」 社会

NPOが栽培協力よびかけ

8月23日号

スーパーヨット誘致へ

三崎漁港

スーパーヨット誘致へ 社会

海外富裕層の消費に期待

8月23日号

“三崎の花火”PVで応援

“三崎の花火”PVで応援 社会

有志が制作費支援募る

8月9日号

居住と開業、気軽に試して

居住と開業、気軽に試して 社会

空き家活用し、拠点開く

8月9日号

国の登録有形文化財へ

旧長谷川家住宅

国の登録有形文化財へ 文化

造形と歴史的景観が評価

7月26日号

挫折と躍進経て、全国へ

挫折と躍進経て、全国へ スポーツ

2選手が高校総体出場

7月26日号

空き家解消に一定指針

三浦市

空き家解消に一定指針 社会

対策計画を今秋策定へ

7月12日号

あっとほーむデスク

  • 8月9日0:00更新

  • 7月26日0:00更新

  • 7月12日0:00更新

三浦版のあっとほーむデスク一覧へ

最近よく読まれている記事

コラム一覧へ

三浦版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2019年8月23日号

お問い合わせ

外部リンク