三浦市は先月、ごみの減量化・資源化を促進する今年度のアクションプログラムを公表した。長らく未達成課題となっている「一般ごみの水分率50%以内」に重点を置き、市民や事業者がより実践的に活用できる普及啓発活動を盛り込み、目標達成に繋げていきたいとしている。
この度公表されたアクションプログラムには、ポスター制作や紙芝居を用いた子どもたちへの環境教育活動、市内に1080カ所あるごみステーションの適正管理の方策、分別の徹底推進、マイバッグによるごみの減量化など24の新規・継続事項が記されている。
なかでも今年度の重点課題に位置づけられているのは、一般ごみの水分含有量の低減に関するもので、全8項目にのぼる。
取組の一例には、市民が講師となって見本となる水切り術を指南する「水切りマイスター制度」や、募集したアイデアを集約させたまとめサイト「水切り百科」をインターネット上で公開。行政の指導に加え、市民目線の生きた情報を出し合うことで参加意欲を高め、定着を図る。
また、家庭から排出される生ごみの減量に有効な処理器の活用も併せて促進。市では選択肢の1つとして、微生物の力で分解する葉山町発祥の生ごみ処理器「キエーロ」を紹介し、効果を体験できるモニター事業も今後スタートさせるという。
市廃棄物対策課は、水切りの徹底を前提とした上で、「関心を高め、減量にもチャレンジしてもらえたら」と呼び掛けている。
横須賀市に焼却委託
もともと三浦市内の一般ごみは、環境センター(毘沙門)で堆肥化処理をしていたが、施設の老朽化と最終処分場の埋め立て容量の逼迫などから、2003年度末に稼働を休止。以降、他の自治体の協力を仰ぎ焼却処理を行ってきた。
三浦市が毎年取り組んでいる「ごみダイエット大作戦」は、2013年度から始まった横須賀市南処理工場(神明町)での焼却処理に基づく指針で、両市間で定められたごみの受け入れ条件「一般ごみの水分率50%以内、プラスチックの混入率5%以内」を達成するためのもの。プラスチック混入率は1%前後を維持している一方、水分率は目標値以下になった月はなく、大きな割合を占める生ごみの水切りの徹底が最重要課題となっている。
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