上宮田小学校6年の石井綾夏さんと金巻知里さん(横須賀市)のペアが、8月8日(火)から大阪府で始まる「全日本ジュニアテニス選手権」の12歳以下女子ダブルスの部に出場する。同部で三浦半島から全国大会へ駒を進めるのは初めて。目前に迫った大舞台に石井さんは、「今から楽しみ。優勝をめざしたい」と意気込みを話した。
県大会は危なげない試合展開で並みいるライバルたちを退け、初優勝を飾った。続いて先月半ばに千葉県で開かれた関東大会では、3回戦で第1シードの強豪ペアをストレートで撃破。準決勝で惜敗を喫するもベスト4入りを決め、同部門では三浦半島勢で初めてとなる、全国への切符を見事に手にした。苦汁をなめた過去の試合を乗り越え、周囲も驚く大金星。「とても嬉しかった」と笑顔で声を揃えて躍進を喜び、互いを称え合った。
ペアを組んで2年ほどという2人は、それぞれ4〜5歳の頃に家族の影響でテニスを始めるとめきめき上達。石井さんは9〜10歳女子シングルスで県ランキング1位、関東では2位となるなど活躍している。
現在は横須賀市にある葉山テニスクラブに所属し、育成選手として週6日の練習に励むほか、県内外で開かれる試合へ出場するなどまさにテニス一色の日々。「『ダブルスは楽しくやる』がこの子たちのモットー」と同クラブの瀬川雅コーチは話すが、「それでも練習への意識が高く、負けん気も強い。悔し涙はあってもテニスがツラくて泣くことはない」と舌を巻く。
武器は相手を圧倒させるパワープレーと、安定したボール運びで翻弄する頭脳プレーのバランス。12歳以下の部門で挑む最後の全国大会。「ラストなので知里ちゃんと優勝めざして頑張りたい」(石井さん)、「全国1位になって次につなげたい」(金巻さん)と抱負を話した。
競技普及へ受け皿つくる
「全国へはばたいて」―。三浦市テニス協会では、ジュニアテニス(小中学生)の教室開講や、未就学児を対象とした英語とテニスを掛け合わせたユニークな教室を昨年から始めるなど、次世代を担う子どもたちの練習環境整備と競技人口拡大に取り組んでいる。
日本人プロプレーヤーの世界的活躍によって近年盛り上がりを見せるテニスだが、三浦市内には民間のスクールがなく、硬式テニス部を持つ中学校もないのが現状だ。協会担当者によると、県立三浦臨海高校の部活動に参加し、高校生に混ざって技術を磨くこともあり、地元での練習を希望する子どもたちの受け皿づくりに奔走する。石井さんもジュニアテニス教室に参加する1人。今回の快挙を弾みに、三浦から全国大会出場者のさらなる輩出に期待を寄せている。
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