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「厄介」アイゴをくん製に 相模女子大と漁協が連携

社会

掲載号:2018年11月30日号

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城ヶ島漁協で試験販売を行った湧口教授と大学生ら
城ヶ島漁協で試験販売を行った湧口教授と大学生ら

   海藻が枯死や消滅する「磯焼け」の原因のひとつとされ、“海の厄介者”と呼ばれるアイゴを使ったくん製がこのほど開発された。相模女子大学(相模原市)と被害に悩む城ヶ島漁業協同組合が連携し、商品化に向けた試験販売を実施。売れ行きは好調で、今後、結果や意見を踏まえて生産・販売を検討していく。

城ヶ島の磯焼け「死活問題

   スズキ科の魚・アイゴは、暖海域の岩礁などに生息し、雑食性でとくに海藻を好む。かつては西日本に多く分布していたが、近年、地球温暖化による海水温上昇などが起因し、分布域が徐々に北上。城ヶ島でも10年ほど前から生息が確認され、磯場の海藻が食害で死滅状態になる磯焼け現象が深刻化している。島特産のサザエやアワビの餌となる海藻「カジメ」も被害にあっており、地元漁師の死活問題。ヒレには毒針を持ち、水揚げ後素早く処理しないと臭みが出るため、食用として魚価がほとんどつかず頭を悩ませていた。

大学生が市場調査

 厄介者の未利用魚を美味しく活用できないか――。2016年、製造加工や流通販売などに関する調査を、相模女子大学が水産庁と水産土木建設技術センターから委託。同大の湧口清隆教授と社会マネジメント学科の学生が、生産・消費現場の視察を重ね、商品開発に取り組んできた。

 紀伊半島や四国の一部地域では食習慣があるアイゴ。実際に徳島県でくん製を製造販売する日和佐燻製工房に城ヶ島で漁獲したアイゴ80kgの加工を依頼し、塩・醤油・味噌の3種を考案した。

「酒の肴に最適」

 今月23日から3日間、開発に携わった学生たちが店頭へ立ち、試食などで商品や取り組みをアピール。食事に訪れた観光客は「お酒のつまみにとても合う。美味しかった」と話し、買い求める姿もあった。

 同漁協の高梨瑞穂さんによると、産卵前の毎年6月から7月に7回ほど駆除を実施。「厄介者だったアイゴを美味しく食べてもらうことで、減少につながれば嬉しい」と歓迎し、新たな名物の誕生に期待を寄せた。

 価格は1つ350円、3種セット1千円。城ヶ島漁協直売所での販売は、12月中(無くなり次第終了)も行われ、今後、売れ行きや購入者からの反響などを見て、本格的に商品化をめざす。

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