横須賀市は、谷戸地域に芸術家を呼び込み「アーティスト村」として再生するユニークな事業を昨年末にスタートさせた。田浦泉町の旧市営住宅を改修して住居兼創作活動の場を用意。第1号の移住モニターとして、土器作家の薬王寺太一さん(横浜市在住・43)が入居している。
取り組みの背景には、人口減少や高齢化に伴う空き家問題がある。地域コミュニティの弱体化にもつながる部分であり、市が対策に乗り出した。上地克明市長が選挙公約で掲げた「アーティスト村構想」に基づき、谷戸地域の空き家に創作活動を行う複数の芸術家を誘致してまちの特色化を図っていく考え。地域交流の場としても機能させる。市は今年度予算に空き家改修費用などの名目で1千万円を計上。現在、住居とアトリエスペースを整備している。地元建築家などの有志メンバーと関東学院大学の学生が内装工事をボランティアで手伝っている。
「人里離れた自然豊かな環境が創作意欲を掻き立ててくれる」と薬王寺さん。先ごろは地域住民を集めて陶芸教室を開いたという。今後もワークショップなどで地域交流を図っていく。
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