2018年の県内、特殊詐欺被害総額が前年比約1900万円増の約57億9800万円にのぼり、17年に引き続き過去最大の被害額となったことが分かった。認知件数は181件増の2604件。神奈川県警察が、今月11日に発表した。
内訳をみると、いわゆる「オレオレ詐欺」が7割を占め、その被害額は約36億5500万円と総額の6割超にのぼる。被害者の約8割が70歳以上。性別では8割が女性となっており、高齢の女性が被害にあっていることが分かる。
手口では、現金やキャッシュカードを直接受け取る「手交型」が全体の7割以上を占めている。「カードの情報が漏れている。新しいものに交換する必要があります」「還付金があり、手続きのためカードを預かりたい」。警察官や金融機関・市役所職員を装い、カードや暗証番号をだまし取るもので、ATMや窓口で送金する「振込型」と異なり、第3者の目が入りにくく、被害が広がりやすい特徴がある。
県警の特殊詐欺対策室によると、今月すでに40件以上の詐欺案件が発生しており、被害がおさまる様子がないという。
三浦では1千万超
三浦市内における昨年1年間の認知件数は16件で、被害総額は約1100万円にのぼった。
金融機関での積極的な声掛けや、70歳以上の預金者を対象とした利用限度額の引き下げ、警戒パトロールなど水際での被害防止が奏功。前年比で1721万円の減少となった。
三崎警察署の徳原太朗副署長によると、手口は巧妙化を続けており、ひと気のないATMを指定して送金させたり、「訴訟最終告知」と表記し不安をあおる架空請求のハガキが急増。詐欺の予兆と見られる電話も依然として確認されている。
市内の高齢化率は約38%。単身世帯も多いことから、徳原副署長は「1人で慌てて対応せず、不審に思ったらまずは家族・近所への相談や警察へ電話をしてほしい」と話し、市民へ注意を呼びかけている。
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