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新時代を創る継承者 令和につなぎ、令和に挑む

社会

掲載号:2019年5月1日号

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時代は平成から令和へ。

「代替わり」に焦点を当て、未来へのバトンを託された2人の継承者に仕事のやりがいや経営者としての手腕、事業承継の気構えなどについてインタビューしました。

三浦で連綿と受け継がれる地元企業の今とは―。



モノづくりで社会支える

 都市ごみ焼却前破砕処理機の設計・開発・製造・販売を手掛ける専門エンジニアリングメーカー「株式会社ヘリオス」。人目に触れにくく、一般的にはなじみの薄いごみ破砕処理機だが、同社の機器は全国およそ300カ所の施設に導入され、国内シェアは約6〜7割を占める。

 ごみは破砕して焼却する――。今では常識となったこの概念を世に定着させたパイオニアであり、三浦の地で成長を遂げていることは、じつはあまり知られていない。「ごみ処理は電気・ガス・水道に次ぐ、静脈産業は“第4のインフラ”」。その根幹を支える、まさに縁の下の力持ちを地で行く企業だ。

***

 現社長の林卓一さん(47)は2018年7月、先代社長を務めた叔父から事業を引き継いだばかり。前身は林さんの祖父が1948年に創業した町工場で、現在の業態を確立したのは、97年のダイオキシン類対策特別措置法の制定が契機だった。ダイオキシンはごみの不完全燃焼によって発生。人の生命や健康に重大な影響を与えるおそれがある有害物質として取り沙汰され、被害抑止のために考えられたのが、ごみの焼却前破砕だった。「ニッチのなかのニッチな仕事」と笑ってみせるが、近年の技術革新で発生量は100分の1以下にまで抑制。モノづくりを通して安全で健康的な生活に貢献している。

三浦から海外へ

 人が減れば、ごみも減る。少子高齢化に歯止めのかからない日本市場の縮小は、もはや不可避の流れ。一方、世界に目を向けてみると、中国をはじめとして人口増加や経済発展のめざましい国は多い。日本の環境技術が必要とされる場面はこれからもっと増えてくると確信している。

 前職は大手家電メーカーの「パナソニック」に勤務。社員時代の大半を中国駐在員として市場開拓に奔走した経験を持つ。調達や販売ノウハウ、語学、グローバルな視点、コミュニケーションの重要性など、経営者となった今に影響を与えている。また、偶然にもパナソニックの創業者は、小さな町工場だった「松下電器」を世界的企業に一代で育てあげ、“経営の神様”と称される松下幸之助氏。奇縁に感慨深げだ。

「社長は一番下」

 社長に就任して早10カ月。駆け抜けてきた今日までを振り返りながら、「代替わりをするだけならすぐにできる。承継に大事なのは人」と話す。元来、人材育成にやりがいを感じる性分で、社員の知見を広げるための労力はいとわない。今春には、新入社員3人が仲間入り。三浦半島南端の中小企業が市外から人材を採る難しさを痛感したといい、学生の就職活動さながら、休日返上で採用活動にあたって骨を折ったと苦笑いする。

 会社組織をピラミッドにたとえるなら、「社長は社員を支える役割」。トップダウンではなく、社員と同じ目線でビジョンを共有し、目標達成をめざせるリーダーが理想だ。「だから私は一番下でいいんです」と持論を語る。

 新時代は恐らく変革の時代になると直感。「危機感を持ちながら、乗り切るために頑張りたい」
 

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