「版画」と言って身近に思い浮かぶのは、小学校の頃に図工の授業で手掛けた木版画だろうか。
これ以外にも銅版画・石版画・シルクスクリーン…など「版画」にはさまざまな種類や技法がある。横須賀美術館(横須賀市鴨居4の1)で今月16日から開かれている企画展「見る、知る、学ぶ、作る 版画ワンダーワールド」は、そうした版画表現の豊かさと多様性を学べる内容だ。
同展では横須賀美術館が所蔵する約100点と借用作品約60点から、版画の技法を紹介。「複製」という位置づけではなく、特有の制作過程である”彫り”と”刷り”に注目し、作品ができるまでの疑問を解き明かしていく。会場では、原版や試刷のほか、刷り色の異なる作品など目にすることの少ない資料も展示する。
豊富な技法の数々
「これも版画で―?」と驚くのが表現の多様さ。例えば、ペリーの久里浜上陸を描いたヴィルヘルム・ハイネの作品は石版画=写真上。パステル画のようなカラフルな作品は、多色刷りの木版画で制作されている=同右。数々の作品から技法や色など作家のこだわりにも触れられる。同市逸見出身で長年ニューヨークで創作活動を続けていた木村利三郎(2014年没)のシルクスクリーンなども展示する。
作家によるアーティストトークを開催。11月30日(土)は午前11時から五島三子男、午後2時から藤田修。会場は同館企画展示室、参加無料(要観覧券)。
会期は12月22日(日)まで(2日(月)休館)。一般900円、高大生・65歳以上700円、中学生以下無料。詳細は同館【電話】046・845・1211
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