三浦市教育委員会が入江の文化財収蔵庫で保管する農耕(業)関係用具=写真=が、先月31日付で市の重要有形民俗文化財に指定された。有形の文化財指定は市内初。
1972年頃から市内農家などの寄贈を受けて収集してきたもので、「人力と畜力のみで農作業がなされていた頃の暮らしを知るうえで欠くことのできない民俗資料」として、445種652点が一括指定された。
畑作と水田稲作関連用具が一定数収められていることから、江戸時代以降の三浦の農家では台地上の畑作と、海岸から伸びた谷戸田などの細長い低地の水田耕作を兼ねていたことが分かり、「半島南部地域の生活文化の特色を具体的に示す資料として貴重」という。
2016年度から行ってきた寄贈元への聞き取り調査では、使用方法や来歴のほか、高円坊や下宮田で生産されていた作物も判明。市教委の田中勉さんは「すでに子どもや孫の世代となり、当時の話を聞ける人が少ない。継承し活用していきたい」と話している。
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