記者が見た、聞いた、感じた、を伝える あっとほーむデスク 11月6日0:00更新
昨年亡くなった私の祖母も加齢によるもの忘れに加えて、晩年は認知症を患っていました。昔の記憶は忘れないと言いますが、まだ自分がそこに暮らしているかのように、生まれ故郷である葉山の話をしていたのを覚えています。
さらに印象的だったのは、実の息子や孫を思い出せない場面でも、嫁である私の母の名前だけ、いとも簡単に出てきたこと。長年、身の回りの世話をし続け、一番身近な存在だった母へ最期の何らかのサインだったのかなと思うのと同時に、記憶の引き出しの複雑さに驚きました。
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