小網代区・市観光協会油壺支部・漁協・油壺観光企業組合で構成する「小網代観光振興活性化検討協議会」は今月15日、海の中で熟成させるため昨年12月に小網代湾内に沈めたワイン120本の引き揚げ作業を行った。ボトルには海中熟成の証である、貝やフジツボが付着。味も試飲した関係者から好評で、関係者は手ごたえを感じているという。
地域活性化や漁業者の新たな収入源の創出、特産品づくりなどをめざして2018年から始まったプロジェクト。紫外線の届かない水深10m〜25mの場所に沈めると、海中の微振動や平均13℃ほどの一定した海水温によって熟成が促進。まろやかで深みのある味わいに変化するという特性をいかし、小網代湾熟成のワインづくりに乗り出していた。
今回引き揚げられたものは、有料で委託を受けて試験的に沈められたもの。同会役員の出口浩さんは、来年度からの本格的な販売開始に向けて「出来はまずまず」と話す。地域連携を掲げる検討協議会は、市内の福祉施設や生産者とも積極的にコラボ。ボトル内部に海水の浸透を防ぐため、注ぎ口まわりを小網代産の蜜蝋でコーティングする軽作業を、障がい者就労支援センター「どんまい」(菊名)に委託する。一部コーティングに不具合の見られるボトルもあり、出口さんは「成功率は9割。100%にするため改良し、精度を高めたい」と意欲を見せた。
同会によると、「刻浬(こくり)」と名づけたワインを今秋頃、三浦市のふるさと納税の返礼品に追加。数量・期間限定の予約制で200本ほど受け付け、来年6月の発送を計画しているという。
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