みうら観光ボランティアガイド協会の会長を務める 岩口 縣一さん 白石町在住 71歳
魅力伝える”三浦の語り部”
○…自然、歴史文化、食。三浦に魅了された“三浦ファン”たちが、地域を案内する「みうら観光ボランティアガイド協会」。長らく会を率いた前会長から今年5月に役を継ぎ、34人の会員を束ねる。夏休みイベントが盛況のうちに幕を閉じたのも束の間、秋の行楽シーズンは目前。「世間では3代目が会社をつぶすなんて言うから頑張らないとね」。茶目っ気のある笑顔で意欲を語った。
○…「楽しそうにガイドしている姿を見て、これならやってみたいと思った」。入会のきっかけは、初めて参加した毘沙門の岩礁をめぐるツアーだった。絶景はさることながら、「岩場に空いた穴を指し、『これは貝が住んでいた穴なんですよ』と教えてもらったことが印象に残っていて」。何気ない一言から生まれた言葉のキャッチボールが、とても心地よかったのを今でも覚えている。
○…会のモットーは、「歴史の専門家ではなく、思いに寄り添うボランティアであれ」。インターネットが普及し、ある程度の観光情報は簡単に収集することができる昨今。それにも関わらずガイドを依頼してくれる、その意味について常に考えをめぐらせる。絶対に情報の押し付けはせず、相手の年齢、性別、興味関心に合わせて対話を楽しめば自ずと伝わる。「来てよかった。楽しかった」の一言は、最大の賛辞だ。
○…九州の出身ながら、母方の祖父が白石町に住んでいたため、小学生の夏休みには度々帰省していた思い出がよみがえる。三浦へ移住したのは定年後。今では少年時代の思い出が詰まった白石の浜の海岸清掃にも勤しんでいるという。ボランティアは健康な身体が資本。「潮風アリーナで体力づくりもしたりしてね」。一生涯を通したライフワークに出会えた喜びは何にも勝る。
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