「第1回 浜の芸術祭」の代表を務める 加藤 太一さん 逗子市逗子在住 31歳
アートでまちを一つに
○…「大地の芸術祭」など、ここ数年増えた地方での芸術の祭典。アートを通じたまちおこしに興味はあったが、大手企業や有名人を巻き込んだ規模の大きさに自らが主催できるとは考えていなかった。きっかけは山梨で行われた「こうふのまちの芸術祭」に足を運んだとき。市民レベルの手作り感が活きた芸術祭で、主催者も自身より年下の女性だった。「こういう祭りなら、俺でもできるんじゃないか」。初の芸術祭開催に向けた挑戦が始まった。
○…名刺の裏側には「夕日フォトグラファー」「異世界交流BBQイベント【Q】会長」など多くの肩書きずらりと並ぶ。大学時代から「やきいもサークル」を企画するなど人を集めて何かをするのが好きだった。「元々は人と交流するのが苦手な方だった」が、人との繋がりが可能性を広げ、面白味が増すことに気付いたからだ。芸術祭の立ち上げは自身にとっては「大きな挑戦」だが「最初から無理と決めつけるんじゃなく、一歩踏み出せば何でもできることを証明したい」と臆さない。
○…浜の芸術祭の目玉の一つ「海のアートロード」。今年は25mの目標を超える60mの”アートの道”が出来るという。アートロードには「賛同するアーティストを増やし、来年以降次第に伸ばしていきたい」という思いがある。「何年かかるか分からないけど、まずは逗子海岸の800m。ゆくゆくは隣の浜まで広がっていったら」。夢には続きがある。その先に「そのまま日本を一周してしまおう」という壮大な夢だ。
○…本職はカメラエンジニア。仕事の一方で、出演者やスタッフとのやりとり、会場の調整など多忙を極める。「経験のないことで分からないことだらけ。不安もある」。それでも来年以降も続けていくかとの問いには「もちろん」ときっぱり。開催に向けあと一歩の今こう思う。「自分たちだけじゃない。応援、賛同してくれる人の思いに応えるためにも、実現してみせる」
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