「秋風に しばしとまらぬ露の世を 誰か草葉の うへとのみ見む」――。
逗子文化プラザのさざなみホールで7日、「源氏物語を読む会」(秋山寿子代表)の古典朗読発表会が行われた。同会は原文を通して源氏物語の世界感を学ぶ同好会。
この日は源氏物語54帖のうち、「桐壺の巻」「若紫の巻」「御法の巻」などから10編を披露。壇上に上がった会員らは解説の後にそれぞれの場面の原文をしっとりと読み上げ、来場者らは平安の世に描かれた雅の世界を楽しんだ。会場を訪れていた70代の女性は「やはり日本人にとって古典の響きは奥ゆかしく耳に響く。情景が浮かぶよう」と話した。初めての朗読会の成功に、同会の講師を務める早大名誉教授の中野幸一さんも「わずか数年でここまでの朗読ができたのは会員皆さんの情熱の賜物」と太鼓判。代表の秋山さんは「古典の原文に触れる機会は少ないと思うが、ご来場いただいた皆様にも親しむきっかけにしてもらえれば」と話した。
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