逗子・葉山版 掲載号:2013年9月20日号
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一色在住大下さん 点字絵本、制作続け300冊 図書館主宰し無料貸出し

「ユニバーサル絵本」を手に説明する大下さん
「ユニバーサル絵本」を手に説明する大下さん

 市販の絵本に見開きごとに点字シートを挟みこんだ「ユニバーサル絵本」の制作と貸し出しに取り組んでいる女性が一色にいる。点字絵本図書館「ユニリーフ」を主宰する大下利栄子さんは5年ほど前から制作をはじめ、これまで300冊を超える絵本を手掛けてきた。最初は手探りだった活動も現在5つの学校と個人に貸し出すまで広がりを見せており、取り組みが結実しつつある。

「障害者の垣根なくしたい」

 「ユニバーサル絵本」は視覚障害を持つ子も、そうでない子も一緒になって楽しめるのが特徴。点字絵本は通常、点字のみの記載で一般的な馴染みは薄いが、同絵本は市販の絵本に点字つきの透明なシートが間に入っているため、目で読むことも、シートの上から点字でなぞって読むこともできる。工程はまず、絵本を一度バラバラに解体し、採寸。シートを絵本の大きさに裁断し、専用のタイプライターで点字を打ち込んでいく。点字には漢字がないため、表記の規定を守りながら注意深く作り上げていく。完成したシートを間に挟みこみ、穴を開けてリングを通し再製本。根気と時間を要する作業だ。

娘の失明きっかけに

 きっかけは娘さんが2歳のときに難病で失明したこと。当時は点字つきの絵本はほとんどなったが、知人の紹介からイギリスで生れたシートを挟んだ点字つきの絵本があることを知った。娘さんが中学校に進学し、時間的なゆとりができたこともあって「障害を持つ子や、親に役立てば」と見本を取り寄せ、制作を始めた。最初は慣れない作業に「1冊作るのに10日ほどかかった」が、2009年に横浜YMCA「夢すくすく大賞」特別賞、10年から神奈川県の「子ども・子育て支援プロジェクト」の助成事業に選ばれるなど支援もあり、今では年間50冊程度作れるまでに。逗子高校では絵本制作の出張授業も行い、現在では同校総合学習の授業にも取り入れられている。

 絵本は、障害者だけでなく希望すれば誰でも借りることができる。狙いは、目の見える子どもと、見えない子どもとの垣根をなくすことだ。「障害を持つ子に対して、周囲は過剰に反応しがち。同じものを共有することで目の見えない人を身近に感じて、普通の人だということを知ってほしい」と大下さん。英国の活動と比べれば、認知度はまだ低いが「今後本を増やしながら全国の全盲の子にこういう本があるんだと知らせたい」と意気込んでいる。絵本はインターネットホームページ(「ユニリーフ」で検索)を通じて1ヶ月単位で貸し出しており、料金もかからない。大下さんは「ぜひ一度手にとって」と呼びかけている。
 

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