逗子・葉山版 掲載号:2013年10月18日号
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ヨロッコビール代表吉瀬さん 逗子唯一の醸造所 「クラフトの魅力伝えたい」

40度の室内で額に汗しながら仕込みに精を出す吉瀬さん
40度の室内で額に汗しながら仕込みに精を出す吉瀬さん

 逗子生まれのビールが今、密かな人気を集めている。同市で唯一醸造所を構える「ヨロッコビール」(逗子市久木/吉瀬明生代表)が手掛けるクラフトビールがそれだ。今月で開業から1年。大手が販売する商品とは一風異なる、手作りの味が地域に徐々に広まりつつある。

初のビールフェスにも手ごたえ

 敷地面積約10坪の小さな工房。まるでラーメン屋が使うような寸胴を火にかけながら、吉瀬さんは仕込みに精を出す。40度近い室内での作業は楽な作業ではないが、「工程ひとつで味が変わる。手は抜けない」と額に汗をにじませる。糖化させた麦汁をろ過し、2度の発酵、熟成を経て販売までは約1カ月。出来上がった商品はどれもこだわりがつまった品だ。

 クラフトビールは「地ビール」とも呼ばれ、1994年の酒税法改正で最低製造量基準が緩和されたことで、小規模醸造所を中心に全国に多くの醸造所が誕生した。吉瀬さんも元々飲食店に勤めていたが、沼津にある醸造所「ベアードブルーイング」のビールを飲んでビール職人への転身を決めた。「こんなにうまいビールがあるのかと、既成概念を打ち破られた」

 以降全国方々の醸造所を訪ね、本やインターネットで研究を重ねた。調べるとクラフトビールブームに沸く米国では自家醸造が盛んであることも知り、初期投資を抑えるためタンクなど自家用の設備を取り寄せ、開業に踏み切った。

 取得した免許は税法上は発泡酒だが、麦を100%使っており、味はビールと比べて全く遜色ない。むしろ果汁やスパイスを加えることで味に変化を加えることもできる。商品名は「ヨロッコビール」。「飲み手のささやかな”喜び”に」との願いから名づけた。生産できるのは月に330ミリリットルビン3千本ほどでスタッフは吉瀬さんを含め2人。販路の開拓から配達までこなすなど多忙だが「作り手の顔が見える手作りの味」にこだわる。

 目指すのは、そうしたクラフトの魅力を地域に浸透させること。「大手のビールが主流の中で、こんなに面白いものがあるんだとたくさんの人に知ってほしい」。3年前訪ねた米国では、小さな町にいくつもの醸造所が軒を連ね、ジョギングや犬の散歩がてら人々がビールを楽しむなど生活に根付いていた。見据えるのはそんな景色。

 今月6日、1周年を記念して開催した小坪のビールフェスは足がかりへの第一弾だ。初開催ながら市内外から多くの来場者が訪れ、会場はビールを片手に行き交う人で賑わった。手ごたえはある。「まちの文化として、定着させられれば」。2年目の挑戦がはじまる。
 

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