下山口でミニバス開通 市民主導で12月9日から
住宅街が路線バスのルートから外れ、葉山町の中でとりわけ交通の便が悪いとされる下山口地区で、逗子駅までのミニバスを走らせる取り組みが来月9日から始まる。不便さを解消し、その地域に暮らし続けてもらおうと「葉山の交通問題を考える会」と「下山口の交通からまちづくりを目指す会」が協同で実施。行政や運行会社を介さず、市民と市民団体が主体でバスを運行させるのは全国的にも珍しい取り組みという。
全国的にも珍しい取り組み
同地区では、京浜急行が運行する路線が走っているがバス停はいずれも地域の両端で、バスで駅へ向かう場合などは最大で1・5キロから2キロほどの道のりを歩く必要がある。地区の人口は約2800人。近年宅地開発で人口が増加傾向にある一方で、高齢で運転ができなくなった人が日頃の買い物や通院を考え、交通の便が良い地域に転居するケースが見受けられるという。これらを背景に両会が地域住民の意向を聞き取りながら計画を進めてきた。
乗合バスを運行するには道路運送法に基づく許認可が必要になるため、会員制を敷き貸切バスを利用する形態をとる。車両は定員13人のミニバスで、運行は配送や貸切バス事業を手掛ける(株)サンエイ(鎌倉市常盤)に委託する。
運行開始は12月9日(月)。当面は通勤者や通学者に的を絞り、下山口会館から地区内5カ所の停留所(茅木山・富士見台下・茅山荘・星山・水源地入口)を経由して南郷トンネルを通り、JR逗子駅に向かう朝便(午前6時〜8時)と、夜便(午後午後7時から10時)の往復計7便を走らせる(朝便最終は片道運行)。交通を考える会代表の杉野仁さんは「まずはミニバス便の実績を作り、ゆくゆくは地域のお年寄りが使えるよう、日中のダイヤを充実させたい」と話す。運行の継続には1便往復につき10人以上の利用目標があるため「地域での周知、啓発も課題」としている。
利用には専用の申込用紙に必要事項を記入し、会員になる(無料)。5枚綴り(1500円)か11枚綴り(3千円)の利用券を購入し、利用の前日までに運行会社へ事前予約すると乗車できる。会員募集と利用券の配布は今月17日から。17日と18日には下山口会館で事前説明会も行われる(両日午前10時30分から)。
問合せは同会、杉野さん$090・8081・6201
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