産業構造の変化や景気の低迷などにより衰退が続く東逗子地区で近年、地域に賑わいを取り戻そうと商店主らがイルミネーションを使ったまちおこしに取り組んでいる。「光の夜まつり」と題して行われる点灯は4回目。今年は国の補助金を得ながら電飾数を例年の3倍強とし、およそ7万球が来月6日から東逗子駅周辺を彩る。期間中は関連企画も用意されており、実行委らは冬の賑わいに期待を寄せている。
冬空彩る7万球、6日から
主催は駅前の2つの商店会と地域の個店が加盟する「東逗子地区商工連合会」(高崎誠治会長)。同地区では戦後の高度経済成長で駅を中心に商店街が栄えたが、最盛期には5つあった商店会は現在2つに減り、商売から撤退する店舗が今も後を絶たないという。「うちも60あった商店が今は半分以下。時代の流れとはいえ、寂しいもの」と話すのは東逗子商栄会会長の矢島明さん。矢島さん自身も今年、長年経営していた日用雑貨店を畳んだひとりだ。
同地区では地域活性化策として年に3回、駅前の「ふれあい広場」で模擬店やフリーマーケット、バンド演奏を披露する「ふれあい市場」を実施。当初はその一環としてイルミネーションを点灯していたが、2009年からは単独事業としてスタートさせた。
始めは7千球ほどだった電飾も商店主らの協力で年々数を増し、昨年は2万球が広場を彩った。幻想的に彩られたツリーや回廊は来場者からも好評で昨年は約千人が訪れたという。今年は地域の商店街振興を目的に全国で実施されている「地域商店街活性化事業」(にぎわい補助金)から約200万円が助成。LED5万球を加え、広場だけでなく地域の商店にも装飾を広げ、例年より大幅に規模を拡張できる見込みだ。さらに今年は地元アーティストや高校美術部などとも連動し、イベントを盛り上げる。高崎会長も「ただ飾るだけでなく、今年は地域一帯を巻き込んだ参加型。将来的には東逗子=イルミネーションのイメージを定着させ、まちの活性化に繋げたい」と意気込んでいる。
関連企画も続々
今年のテーマは「東逗子輝かNIGHT!(ナイト)」。電飾は12月6日から来年1月5日(各日午後5時〜深夜0時)まで点灯する。初日は同市場で点灯式と聖歌隊の演奏(午後5時〜)、6・7の両日は模擬店やステージイベント(午後4時〜9時)が企画されているほか、地域の商店を回って景品の抽選を受けられるスタンプラリーなども予定。また会場では自宅で不要になった電飾を引き取るほか、希望する人は私物を飾ることもできる。問合せは市商工会【電話】046・873・2774
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