3月21日(金)から3日間、逗子文化プラザなどで行われる「子どもフェスティバル」の実行委員長を務める 村川 真理子さん 逗子市池子在住 53歳
子育てと同じように
○…天体や最先端の科学、工作に歌や踊り。まるで「おもちゃ箱」のように子どもが目を輝かせるイベントをいっぱいに詰め込んだ祭りが今年も始まる。地域ぐるみで子育てができる環境を作ろうと8年前に立ち上げた「子どもフェスティバル」は、歳月を経て市の一大行事の一つにまで成長した。現在は委員会を部会に分けるなど組織化し、参加者全員が成功に向けて趣向を凝らす。「生みの親」としての感慨は無論深い。だが一方で胸に秘める思いがある。「10年をめどに、私自身は手を放そうかと思うんです」
○…職業、保育士。自主保育の立ち上げなど長年子育てと深く関わってきたからなのかもしれない。「子フェスも子育てと同じ。いつか自立させなければいけないし、そのために今自分が何をすべきか考えないと」。自分がいなくとも継続する方法を考えた上での帰結だった。乳飲み子だったフェスはすくすくと育ち、今や高校生といったところ。「その位の年になれば、親があまり口を出すのもね」。メンバーの尽力もあって、フェスは完成形を迎えつつある。「いざとなったら手を差し伸べる、見守る存在に」。自らは檜舞台に立たずともいい。”母”はそう考える。
○…フェスを始め、高校での講師、県のコーディネーター、音楽会主催など経歴書には活動の軌跡がずらりと並ぶ。中には地域への貢献に繋がるものも少なくない。原動力を尋ねると「天からの指示ですかね」と軽快に笑った。「生き方の問題で特に何か考えてるわけじゃない。ただ人に喜んでもらえることが嬉しい。自分がやりたいことを叶えているだけなんです」
○…参加した人同士が繋がって、新たなイベントが生まれたり、交流の場になったり。フェスは市民にとっての「プラットホーム」になりつつある。人の繋がりから文化は生まれ、継承されていく。だから、続けたい。「逗子から未来へ、新しいステージへ」。自らの思いを、スローガンに込めた。
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