海の家を運営する逗子海岸営業協同組合(原敦理事長)は1日、今夏の海水浴場開設期間中は市の条例に準拠し、営業する方針を明らかにした。現行のルールについてはこれまでに2度の暫定期限を設けたが、規制に従い、今シーズンを通して営業時間を午後6時30分までとし、BGMなどの音楽も流さない。
方針の理由について同組合の原敦理事長は、【1】シーズン途中でのルール変更は利用者の混乱を招く、【2】近隣住民への理解が十分でない、【3】市民の組合への信頼を得ることが最優先―をあげた。一方で市長が「日本一厳しい」と評する条例が今夏から適用された海水浴場では来場者数が激減。7月末までは前年同時期の6割減となる約6万1500人にとどまる。海の家の売り上げも来場者数に比例して落ち込んでいるといい、原理事長は「規制が先行して飲酒が全面禁止という誤解もあったりと、海開きから組合員は苦しい思いをしている」と明かし、今後については「家族層を呼び込むサービスを検討したい」と話した。来夏に向けては9月中にも市長に面談を申し入れ、営業時間や音楽の規制緩和を求めるという。
発表を受けて会見に応じた平井竜一市長は、組合の方針を評価。「8月末まで安心、快適に海を楽しんでもらえる体制が整った。(組合の対応を)歓迎する」と述べた。また来夏の対応については「基本的には安心して楽しめるファミリービーチを維持する」とした上で、「本来規制がないに越したことはない。どの部分を緩和すればより良い海になるか検討が必要だ」と規制緩和に向け含みを持たせた。今後は市民らでつくる海のあり方検討会の報告や市民との意見交換を踏まえ、来夏以降の対応を決定する方針。
あり方検討会海水浴場を視察
公募市民や自治会関係者らが組織する逗子海水浴場のあり方検討会は先月31日、5回目の会合を開き、同海水浴場を視察した。参加したメンバーからは「子ども連れが増え、明らかに客層が変わった」「波音が聞こえる静かでいい海になった」という声の一方で、「人気が少なくさびしい気もする」「組合の自助努力を感じた。互いに歩み寄れる道が模索できないか」などの意見もあがった。
条例順守、市長も評価
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