「『見えない被災』に意識傾けて」
震災直後から炊き出しや支援物資の運送などを行い、その後も仮設住宅に暮らす人への支援プロジェクトを続ける「みんなでがんばろう逗子プロジェクト」代表の桐ケ谷覚さん。今回の応援イベント「竹駒だヨ〜」の中心メンバーでもある。震災から3年、今も精力的に支援活動を行う目に被災地の今がどう映るのか聞いた。
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――3年前と今の被災地で変わったと感じることは
「同じ地域に暮らす人の中でも復興の感覚に温度差が生まれてきているように感じます。例えば若い人は仕事を見つけて家を建てる人もいるかもしれないが、高齢の人は借金もできず、そうはいかない。自助努力を超えたところで元の生活に戻れるかどうか明暗ができるのは大変辛いことです」
――被災地への関心が薄れてきているように感じる
「それには大変危機感を覚えます。遠い地にいる私たちは報道が少なくなれば被災地の人たちは普通の暮らしに戻っていると思うかもしれない。ですが今も仮設で不便な暮らしを強いられている人はたくさんいるし、そこで暮らす子どもたちも大きなストレスを抱えながら育っている。建物や土地など『見える復興』が進んでいる一方で、そうした目に見えない部分はまだまだ解決まで時間がかかる」
――今求められる支援の形とは
「食べ物や生活用品が必要だった震災当時とは違って今求められるものは刻々と変化しています。またその人が置かれている状況でも必要なものは千差万別。誰が何を必要としているか、情報交換をしながらできることに応えていくのが大切だと思います」
――逗子葉山に暮らす人に訴えたいこと
「支援活動は誰かに強要されるものではありません。できる人が、できる範囲でいい。ただ私たちが日頃当たり前にしている暮らしができない人がたくさんいる。復興は途上ということを忘れず、被災地に意識を向けてほしい」
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