首都圏高速道路の料金統一化を背景に自動車専用道路「横浜横須賀道路」(以下、横横道路)が来年4月から値下げされる見通しとなった。値下げは横須賀市など三浦半島の自治体がかねてから要望してきたもので、逗葉新道で接続する葉山町でも、今回の動きを歓迎する声があがっている。
国交省の社会資本整備審議会は15日、今後の高速道路政策のあり方について、発着地点が同じであればルートに関係なく同額となる料金体系に統一することなどを盛り込んだ基本方針案を決定。国交省は今夏の答申を受け、具体的に料金を見直す。実現すれば横横道路や圏央道(首都圏中央連絡自動車道)の一部が値下げとなる見通しだ。
横横道路は、首都圏の高速道路の中でも利用距離に対する料金の割高感が際立つ。東名高速道路の大都市近郊区間では1㌔あたり36・6円なのに対し、横横道路は44円。三浦半島と首都圏を繋ぐ”大動脈”として機能している一方、割高な料金が物流や観光振興の妨げとなっている。現行では全線(狩場〜馬堀海岸)1440円(普通自動車)だが、来年4月以降はこれが大幅に値下げになる可能性がある。一部報道によれば23日、菅義偉官房長官が料金値下げの要望に訪れた黒岩祐治神奈川県知事らに対し、政府の方針として「横横道路は950円に下げる」と値下げ後の具体的な料金について言及した。
南郷活性化事業の追い風に
値下げが実現すれば、横横道路の利用者増が見込め、葉山町や逗子市にも観光振興などで恩恵がありそうだ。県議会建設常任委員会委員長を務める近藤大輔県議は「葉山町や逗子市には様々な地域資源があり、交流人口の増加、すなわち観光面での活性化に期待できる」、さらに「逗葉新道の無料化と連動させれば、地域の経済や生活向上に一層繋がる」と横横道路と一体で道路網整備する必要性についても触れた。
一方、葉山町では町商工会と町が協働で南郷地区に町の特色ある商品や地場産品などを販売する共同店舗の開設計画が進む。折しも開設予定時期は16年3月と料金見直しの1カ月前。柳新一郎商工会長は「横横道路の値下げは南郷地区活性化事業にとっても大いにプラス。開設場所は逗葉新道をおりてすぐの三浦半島の玄関口で、休憩や買い物で訪れる利用者増が見込める。経済効果に期待したい」と歓迎した。
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