池子米軍家族住宅地区の一部40ヘクタールに1日、「池子の森自然公園」が開園した。敷地内にある運動施設の一般利用が始まり、秋以降には緑地エリアも開放される。先月31日には記念式典とオープニングイベントが行われ、訪れた多くの市民が記念すべき日を祝った。
終戦後まもなく接収され、米軍供用地として利用が続いてきた同地区。市制が施行された1954年に返還運動が始まり、米軍家族住宅建設をめぐっては容認派と反対派で市を二分するなど「池子問題」は逗子市における積年の最重要課題となっている。昨年11月には日米合意に基づいて共同使用が始まり、市は自然公園の開園に向けた準備を進めてきた。
雲一つない晴天に恵まれた式典当日、平井竜一市長は「開園に至る道は長く険しかったが、市民が抱いてきた夢が実現した。皆さんと祝うことができ、感無量だ」とあいさつ。また「豊かな自然を守り、未来に引き継いでいくとともに日米交流が活発になり、友情の輪が広がっていくことにも期待している」と述べた。これを受けて米海軍横須賀基地のデイビッド・グレニスタ司令官も「開所にあたっては平井市長を始め、様々な方が長年に渡り私たちともに奔走してくれた。この協力や友好の精神が、逗子市民や池子の米軍住民に引き継がれていくことを願ってやまない」と応じた。
この日市民らは元陸上選手の為末大さんと公園内を走ったり、自然観察会に参加したりと一日を楽しんだ。親子連れで訪れていた40代の女性は「逗子は公園が少なく、こうした自然豊かな憩いの場が増えるのはとても嬉しい」と話していた。
特別ゲストに為末さん
オープニングイベントではスペシャルゲストに、世界陸上400mハードル銅メダリストの為末大さん=写真中央=が登場した。集まった市民らは為末さんとともに公園内約3Kmをランニングし、豊かな自然を満喫しながら汗を流した。イベント後には平井市長とのトークショーも行われ「緑が豊かで走っていて気持ちが良かった」と為末さん。また街並みにも好感を持った様子で「逗子っていいなと思った。もしかしたら住むかも」と会場を沸かせていた。
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