耐震性や使途の問題から2006年から閉鎖されている逗子市の「旧野外活動センター」(同市桜山)の利活用を考える市民会議が先月29日、逗子市役所で開かれた。3回目となる今回は文化や子育て団体、個人など約30人が参加。各自が持ち寄ったアイデアを発表した=写真=ほか、意見交換をしながら利用方法について話し合った。
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蘆花記念公園内に立地する同センターは延床面積約720平方メートル、鉄筋コンクリート3階建ての施設で築50年近くが経過している。過去には市民が宿泊できる公共施設として利用されたが、旅館業法に抵触する恐れがあったことや、耐震診断で補強工事が必要と判明したため、市は06年にセンターの廃止を決定。以後10年間利用されていない。こうした状況の中、将来的な施設のあり方について市民を交えて検討しようと、今年2月には第1回目の会合が開かれた。
利活用は、用途制限で住宅や学校、保育所、老人ホームなどに限られる。再整備には多額の改修費や耐震補強が必要で、市は利活用を行政計画に位置付けていない。このため、市は市民自らが事業財源の確保と運営を行うことを前提に建物の貸付を行うとしている。
この日の会合ではこれらを踏まえ、参加者が事前に用意した持ち寄りのアイデアをそれぞれ発表。「一部を住居やシェアオフィスとし、残りを市民が自由に利用できる公民館的施設としては」「地域の専門家を講師に、幅広い世代が学べる学習施設はどうか。他の自治体の例もある」「いっそ施設を解体・撤去し、公園機能を充実させては」など様々な案が出された。
会議は今後も開催する予定で、利用のアイデアを膨らませながら実現の可能性を模索していくという。
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