逗子・葉山版 掲載号:2017年7月21日号 エリアトップへ

校長先生は"科学の鉄人"

教育

掲載号:2017年7月21日号

  • LINE
  • hatena
全校児童の前で実験を披露する益田校長(=6日)
全校児童の前で実験を披露する益田校長(=6日)

 月に一度、朝の全校集会は先生の「お話」ではなくサイエンスショー――。そんなユニークな取り組みが2年ほど前から葉山町の一色小学校で行われている。ショーは月替わりでこれまで20回以上開催。子どもたちは目の前で繰り広げられる実験を毎月楽しみにしており、科学に関心を持ったり、論理的な思考を育む一助になっているようだ。

一色小 実験ショーに児童ら夢中

 水の入った風船をガスバーナーの火に近づけてみる。「さぁ、何が起こるだろう」。問いかけると「溶ける」「割れる」と子どもたちが口ぐちに答える。しかし風船は一向に割れずそのままだ。「中に入っている水が風船を冷やしてくれる。だから割れないんだ」。解説すると見入っていた幼い目に感嘆の色が浮かんだ。「夏の葉山もこれと同じ。海が近くにあるから、気温が高くてもそれほど暑くはならないんだよ」

 トレードマークの白衣に緑色の博士帽子、黒縁眼鏡。実験を披露するのは、同校の益田孝彦校長(57)、その人だ。実は益田校長、実験で子どもを惹きつけ、科学の原理を理解させる技術を競う「科学の鉄人」で3度、グランプリに輝いたことがあるサイエンスショーの達人。偏光板を使った「無敵の壁」、気圧差を利用した「一斗缶潰し」。これまで披露してきたショーは教員からも好評で、30代の男性教諭は「大人が見ていても面白い。毎回発見があって、子どもたちが科学に親しむいいきっかけになるのでは」と話す。

 元々は中学校の理科教師。「魅せる実験」の技術は県青少年センターに3年間出向していたときに培ったもので、2015年4月に同校に着任して以来、毎月第2木曜日に腕前を披露してきた。「10分間なので、そんなに多くのことができるわけじゃないですが」。それでも集会が終わると、子どもたちは謎がすっきりと解けたような満足気な表情を浮かべてくれる。そんな瞬間がやりがいという。

 わずかな時間ながら、実験ショーが子どもたちの知的好奇心をかき立て、科学への興味を後押ししている自負はある。だが一方で「ショーだけをやっていればいいわけではない」とも。担任教師とは違い、接する機会が限られる校長という立場は子どもにとってどこか縁遠い。ショーは児童らと信頼関係を築くためのツールでもあると考えている。「身近な存在であればこそ、話をしっかりと聞き、約束事も守ってくれる。その成果が大切なんです」
 

過飽和の酢酸水溶液に粒を落とすと、結晶がみるみる広がっていく
過飽和の酢酸水溶液に粒を落とすと、結晶がみるみる広がっていく

逗子・葉山版のローカルニュース最新6

逗子葉山のカフェ文化発信

逗子葉山のカフェ文化発信 文化

地元若手が”フェス”初開催

11月1日号

女性の活躍後押し

女性の活躍後押し 経済

三浦半島ビジネス交流会

11月1日号

廃止方針に住民反発

山の根踏切

廃止方針に住民反発 社会

三者交えた協議会設置へ

11月1日号

海で生きる人々が講演

海で生きる人々が講演 文化

市観光協会が企画

11月1日号

葉山の絶景スポットへ

葉山の絶景スポットへ 文化

散策企画の参加者募集

11月1日号

命名パートナーを募集

命名パートナーを募集 経済

県民ホールなど13施設

11月1日号

和紙ちぎり絵550点

国立新美術館

和紙ちぎり絵550点 文化

本紙持参で入場無料

11月1日号

あっとほーむデスク

  • 11月1日0:00更新

  • 10月18日0:00更新

  • 10月4日0:00更新

逗子・葉山版のあっとほーむデスク一覧へ

最近よく読まれている記事

コラム一覧へ

逗子・葉山版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2019年11月1日号

お問い合わせ

外部リンク