逗子・葉山版 掲載号:2017年12月1日号
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9日、逗子文化プラザで初のワンマンライブを行うサックス奏者 田口 雄太さん 県立逗子高校出身 29歳

地域への感謝音色に込め

 ○…「ここまで育ててくれてありがとう」。30歳を迎える節目に初めて逗子で開催するワンマンライブ。タイトルにはこれまで自分を支えてくれた人たちへの感謝を銘打った。音楽家として、決して順風満帆だったわけではない。今があるのは、苦境だったときに自分を支えてくれた人たちがあってこそ。「恩師や先輩、同級生、後輩、生徒たち。音楽を通じて、今の自分を伝えたい」。本番を控え、言葉にも熱がこもる。

 ○…「昔は何でもできると思ってた」。逗子高の吹奏楽部を経て、昭和音大に進学。在学時は、いずれ第一線で音楽を生業にすると信じて疑わなかった。だが、現実は甘くなかった。毎年あまた卒業する音大生に対し、クラシックの世界で活躍できるのはほんの一握り。年下がコンクールで入賞するのを横目に、夜間のアルバイトをしながら生活する日々。焦りだけが募った。転機は卒業から2年ほどして。音大時代の後輩から新たに立ち上げるグループのメンバーとして誘いがかかった。「色々なことに挑戦しよう」。そう思えるようになってからは、表舞台に出る機会も次第に増えていった。

 ○…吹奏楽に打ち込んだ逗子高時代が、音楽家としての原点。現在は演奏活動の傍ら、母校で嘱託顧問を務めるなど指導者としての顔も合わせ持つ。モットーは生徒自身に音楽にきちんと向き合ってもらうこと。「うまくなるためには自分で考えることが大切。それが演奏する楽しさやずっと音楽を好きでいることにも繋がると思うから」

 ○…昭和音大出身のサクソフォン四重奏団「A(ア)da(ダ)m(ム)」を中心に演奏活動を行うほか、小学校や特別支援学校などで出張公演する公共事業に携わるなど、活動の幅を広げている。音楽との関わり方を模索してきたこの10年。「自分より優れたプレーヤーはいくらでもいる。僕は僕のできることをやりたい」。その答えの一つを、ステージでは感謝の音色とともに披露する。

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