逗子・葉山版 掲載号:2017年12月15日号 エリアトップへ

回顧 ずし・はやま2017 〜紙面から振り返る今年の出来事〜

社会

掲載号:2017年12月15日号

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 1年の世相を表す漢字が「北」と発表された2017年。逗子市では8月、新年度予算編成に向けた財源不足が7億円にのぼることが分かり、約150の事業を見直すことが発表された。一方、葉山町では今夏、東京五輪を見据えたセーリング英国代表の事前合宿があるなど明るい話題もあった。両市町の主だった話題を本紙面から振り返る。

逗子市

池子の森自然公園憩いの場に人気

 「池子の森自然公園」の緑地エリアが3月、開園1周年を迎え、延べ約2万6千人が来園した。土日祝日の限定開園ながら、天候が恵まれた日には300人近くが訪れるといい、貴重な自然が残る緑豊かな環境が親子連れを中心に人気を集めた。

 同公園は2014年11月に共同使用が始まった池子米軍家族住宅地区の一部40ヘクタールを整備し、15年2月に開園。緑地部分は30 haにあたる。園内には手つかずの自然が多く残っており、ホタルなどの貴重な動植物も確認。自然環境を守るため、ごみは持ち帰り、火気の使用や動植物の採取は禁止されている。

可燃ごみ受託処理始まる

 葉山町から排出される可燃ごみの一部の受託処理が7月、スタートした=写真【1】。逗子、鎌倉、葉山の2市1町がごみ処理などで連携する計画の一環。受託は本格実施に先駆けた試行期間の位置づけで、当面は月平均約400tの焼却処理を担うことになった。 

 当初は今年2月からの実施を想定していたが、昨年末、焼却灰から基準値を超える鉛などが検出されたことを受けて延期。3月末の再検査で基準値を下回ったため、両市町の協議を経て、実施を決めた。

 市は、2017年度当初予算案に葉山町からの焼却委託費として約1億900万円を計上。焼却処理費には2011年度から3カ年実施した焼却炉の大規模改修の案分負担やランニングコストも盛り込まれている。来年度以降は炉の安定稼働を見極めながら、焼却量を調整する考え。

総合的病院誘致へ議論加速

 逗子市が2020年度の開院を目指して誘致を進めている総合的病院。整備を巡って学識者や医療関係者らからなる検討会が協議を進める一方、運営法人から整備案が示されるなど病院の具体像も見え始めた。

 医療法人社団葵会が計画する「葵逗子病院(仮称)」は救急を含む総合的な機能を有する300床規模の病院。沼間3丁目の市有地に建設が予定されている。

 4月、県から割り当てられた病床数は109床。今後は来年度、県の次期医療計画で不足する病床数獲得を目指している。

 検討会の意見を踏まえた整備案も発表された。建物は一部5階建ての4階建。計300床を確保しつつ、高さを最大で約20mに抑え、建物を住宅地から離すなど近隣に配慮した配置。8月には全室個室だった計画を変更し、全体の半分程度、4床室を設ける新たな図案が示された。

7億の財源不足150事業見直し

 逗子市が2018年度予算編成に向けて7億円の財源不足に陥っていることが8月、明らかになった。市の貯金にあたる財政調整基金の減少や地方消費税交付金などが想定を下回ったことなどが原因。経済の弾力性を示す経常収支比率が初めて100%を超え、過去最悪ともいえる財政状況に直面する事態となった。

 市は10月に緊急財政対策を発表=写真【2】。人件費削減を始め約150の事業を見直し、不足額の計7億円を補うとした。

 住民サービス分野での削減額は2億6千万円にのぼっており、来年度は公共施設の開館時間減少などによる削減で約1600万円を捻出するほか、流鏑馬や武者行列、逗子海岸花火大会への補助も休止する。

 一方、子育ての分野では縮小幅を最小限に抑え、小児医療費の助成は現行通り小学6年生まで。ひとり親家庭への福祉手当の削減は19年度から先送りにする。

芸術の秋アート作品多彩

 様々なアート作品が披露される「逗子アートフェスティバル(ZAF)」が今年も10月から2カ月間、逗子のまちなかで開かれた。3年に1度の「トリエンナーレ年」にあたる今年は、現代アーティストや地元作家ら80組を超える作家が参加し、多彩な作品で芸術の秋に彩りを添えた。

 今年のコンセプトは「アートでつなぐ」。現代アーティストらが逗子のまちに着想を得て作品を手掛けた「招待作品」、逗子を拠点に活動する地元作家による作品、市民企画の3本が柱。池子の森を舞台にした野外音楽祭や亀岡八幡宮境内を彩るミラーボール=写真【3】=、「大人の七五三」をテーマにした写真展など様々なイベントが企画された。

葉山町

長柄の特養計画白紙に

 葉山町が開設を目指して手続きを進めていた長柄地区の地域密着型の特別養護老人ホーム(特養)の開設が5月、見送られることになった。事業者が建設費の高騰を理由に撤退を表明。町が当初見込んでいた2017年度事業として見通しが立たなくなったため、計画を断念した。

 計画では、延床約1970平方メートルの3階建ての施設で、町民限定の入所定員29人の小規模特養のほか、短期入所介護や通所介護を備えた複合施設を建設する予定だった。  町は2018年度から3カ年の「第7期高齢者福祉計画介護保険事業計画」をまとめていることから、「地域型が現状に即しているか、特養を整備するかどうかも含めて検討したい」とする意向を示した。

「子ども食堂」葉山でも

 子どもたちに食事や居場所を提供する「子ども食堂」が5月、葉山でも始まった。「子どもの”孤食”解消や地域の子育ての助けになれば」と堀内在住の清水明絵さんが発案し、活動に共感した友人や近所の主婦らが協力。初開催の日には手作りのカレーやサラダがひとり100円で振る舞われ、事前申込みのあった小学生55人が温かい食事に舌鼓を打った=写真【4】。

 当面は年4回。場所を変えながら季節ごとに開催し、来年以降回数を増やしていく予定。農業体験を通じた食育や乳幼児の母親が食卓を囲む「ママの食卓」なども構想しているという。

 詳細は随時フェイスブックページ(「はやま食卓プロジェクト」で検索)で発信している。

五輪セーリング合宿英国チーム葉山へ

 2020年東京五輪セーリング競技に向け、英国代表が葉山町で7月から10月までの4カ月間、事前キャンプを行った。来年以降も本番までの同時期に監督やコーチを含めて10〜50人が滞在する。これに伴って町など関係3者による協定も締結された=写真【5】。

 英国代表は、ヨット競技で世界屈指の強豪チーム。大会のメーン会場に予定されている湘南港(藤沢市)─葉山港で本番を想定した練習を集中的に行える立地条件から、事前キャンプ地に葉山を選定。「日本ヨット発祥の地」として環境が整っていることも評価した。

 滞在中は町の語学ボランティアらが通訳を担当、チームのサポートを担った。

小中給食センター構想一部見直し

 葉山町立小中学校の給食を一括調理する給食センターの建設予定地について、町は9月、葉山中学校の敷地内を念頭に再検討する方針を示した。同センター建設予定地の土地造成費が見込みよりも大幅に膨らむことが分かり、基本構想の一部見直しを決めていた。

 整備計画を巡っては今春、最大2億円程度と見込んでいた用地造成費が4億円を超えることが判明。「当初の見込みを大幅に上回る」として当初案を断念した。建物の構造や規模などを調査し、費用を圧縮する方法を模索する。

 町は施設整備について自校方式ではなく、センター方式で進める考え。2020年9月の供用開始を目指している。

旧加地邸有形文化財に

 葉山町一色にある「旧加地邸」=写真【6】=が今夏、国の登録有形文化財に登録された。町内では「旧東伏見宮別邸」=堀内=に続き4例目になる。

 大正から昭和初期にかけて活躍した建築家、遠藤新(あらた)(1889-1951)が設計し、1928(昭和3)年に竣工。地下1階、地上2階建てで、寝室や書斎、浴室、食堂といった生活空間のほか、ビリヤード室や相模湾を眺望する展望室などを備える。保養地、別荘地文化の様相や、世界的巨匠で遠藤の師だったフランク・ロイド・ライト風住宅の趣を伝えていることなどが評価された。建物は一部イベントを除き、非公開。
 

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