フランス・パリを中心に活躍した洋画家・藤田嗣治(レオナール・フジタ/1886〜1968)の水墨画「海の幸」が20日、所有者の石森昭文さん(77)から葉山町に寄贈された。
乳白色の絵肌に線描する独自の作風を生み出し、パリで一躍時代の寵児となったことで知られる藤田。
「海の幸」は縦27cm、横24cmの色紙にタコとハマグリが描かれたもの。1938年、沖縄で貝類を研究していた石森さんの父・正孝さんが藤田と出会い、「ハマグリとタコは、見た目は違うが分類学上は同じ仲間」と説明したところ、藤田が感激して描いたという。「当時の学者でも、そこまでわかっている人は少なかったので藤田さんも驚いたのではないか」と石森さん。生前、葉山町に住むことを願っていた正孝さんの供養と、子ども達に海の魅力や芸術に触れてもらおうと寄贈を決めたという。
山梨崇町長は「このような貴重な作品を寄贈していただきありがたい。多くの人に見てもらえるよう企画していく」と話した。
「海の幸」は4月24日(火)から5月20日(日)まで、しおさい博物館で展示される。
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