葉山町がこのほど、「はやま気候非常事態宣言」を出した。2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを目指す。5つのアクションを提示し、施策に反映。脱炭素社会の実現に向けて取り組む。
町によると2016年12月にオーストラリアのデアビン市が最初に宣言を発し、その後、世界各地の国や自治体、組織が宣言を表明している。
町は世界中で異常気象による災害が頻発している現状を念頭に、町内でも大型台風による停電や断水、土砂の崩落などの被害を受けていたことに触れ、この状況について「危機的」と認識。「気候非常事態宣言」を宣言することで、町民や事業者と気候危機を共有し、三位一体となって地球温暖化対策に取り組みたい考えだ。
地球規模で2020年以降の温室効果ガス排出削減等のための国際的な枠組みである「パリ協定」や、国が2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロとし、脱炭素社会の実現を目指す宣言に賛同を表明。そのうえで、これまで取り組んできた海岸や緑などの自然環境を未来へ継承する取り組みを前進させる。
5つのアクション
町は、宣言で5つのアクションを提示。【1】「町民や事業者へ再生可能エネルギーの利用や省エネルギーの推進について出井・啓発をします」では、広報紙やホームページ等を通じて、個人の行動に繋がるよう周知啓発を行う。【2】「2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロとすることを目指します」では、公共施設の受給電力を二酸化炭素排出係数の少ない再生可能エネルギーに切り替える背策も視野に入れるという。【3】「ゼロ・ウェイスト社会の実現を目指し、4Rの徹底を図るなど、様々なごみの減量・資源化策を推進します」では、町の資源化率が約50%と高い水準にあることを紹介。新たに燃やすごみの中から資源として活用できる生ごみの分別収集を実施し資源化することでさらなる資源化・減量化に努めるとする。【4】「プラごみゼロを目指す『はやまクリーンプログラム』の取り組みを推進します」では、町民や事業者とパートナーシップを組むなど連携してプラごみゼロへ取り組むことを決意。【5】「海や里山などを守り、本町の豊かな自然環境を未来へ継承します」では大規模化する風水害に備え、町民の生活・環境を守り、危険を未然に防ぐことで、豊かな自然を未来へ継承するとした。
現在、神奈川県のほか県内自治体では鎌倉市、相模原市など5市町が同様の宣言を行っている。
逗子・葉山版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|