葉山町在住でBMXアーティストの吉田尚生さんが、地元で初となる個展を開催する。自らの「相棒」である自転車を駆使して、キャンバスの上に色を重ねる唯一無二の表現を披露。「これまでの経験や巡りあわせで辿り着いたアートを、多くの人に見てほしい」と話している。
世界が舞台
横浜市生まれの吉田さん。両親が舞台関係の仕事をしており、小さい頃から演劇に親しんでいた。15歳でBMXを始め、国内外で活躍。ただプロだけは食べていけず、劇団四季で美術を担当。二足のわらじを履く生活を送っていた。
「シルク・ドゥ・ソレイユ」からBMXパフォーマーとしてオファーがあったのはそんな時。「一つの夢が叶った瞬間でした」。各国から集まった一流の表現者たちと、世界を回る生活。移動と公演の連続だが、充実感は何物にも代えがたかった。
しかし、コロナ禍で状況は一変。昨年3月にアメリカから帰国後、妻の実家がある葉山に移り住んだ。突如終わりを迎えた夢のような日々。悔しさもあったが、「自転車アート」というこれまで温めていたアイデアを実行する機会になった。キャンバスの上にアクリル絵の具を重ね、タイヤで描く手法を確立。制作を続けた。
今回の展示は「STEP OUT OF LINE(=道をそれる)」と題した。「思い描いた道をそれても、次につながるという思いを込めました」と吉田さん。会場は「DAYS386」(堀内377)でワンドリンクオーダー制。期間は7月31日(土)から8月31日(火)まで。在廊日などの詳細は吉田さんのインスタグラム「@nao.yoshida」へ。
逗子・葉山版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|