逗子サーフライフセービングクラブの監視長を務める 中村 慈英(じえい)さん 東京都在住 23歳
安心できる環境に全力
○…2年ぶりの開設となる逗子海岸海水浴場。その安全を守る逗子サーフライフセービングクラブの監視長を務める。大学生と大人あわせて90人以上のメンバーとともに、今夏の海岸利用者が安心して楽しめる環境作りに全力を尽くす。「子どもの頃から大好きな場所。コロナはまだ収まらないが、自分のようにこのビーチを好きになってくれる人が増えたら」と笑顔で語る。
○…高校卒業まではサッカー少年だった。大学進学後に新たなスポーツに挑戦しようと考え、ライフセーバーの道を選んだという。「湘南の海へはよく行っていたし、チームスポーツという共通点にも親しみを覚えた」。溺れている人を助けるための体力や泳力、救命救急に関する専門知識や技術など、吸収すべきものはたくさんあったが、上達を実感できて苦ではなかったという。「自分の成長がチームや海岸来訪者のためになる。思っていた以上に、やりがいのあるスポーツです」と充実した表情を見せる。
○…「毎朝あいさつを交わしていた近所の方から差し入れをいただいたこともあった。地域と顔の見える関係ができるのが嬉しい」と話す。新型コロナは収まる気配がなく、陸上でのマスク着用など感染症対策をしながらの活動に苦労は多いが、「これからもコロナ前に戻ることはないと思う。臨機応変に対応していきたい」と冷静に前を見つめる。
○…大学では経営学を学ぶ3年生。リモート授業をこなしながら、週の大半は海岸近くの宿泊所に寝泊まりして、ビーチに立つ。将来の夢はまだ決まっておらず「そろそろ就職活動も始めないと」と苦笑い。しかし、全力で過ごすこの夏の経験は、必ず人生の糧になると信じている。
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