40周年を迎える藤沢ラグビー蹴球倶楽部の理事長を務める 伊藤 久樹さん 茅ヶ崎市小和田在住 67歳
ボールに愛を乗せて
○…近所の子どもたち12人とラグビーボールで遊んだことからスタートして40年。前身の「藤沢市ジュニアラグビースクール」を経て、2000年にNPO法人「藤沢ラグビー蹴球倶楽部」に。現在では約260人の選手が所属し、汗を流す。創始者の一人として、「節目の年に感慨はあるけど、まだまだやらなきゃいけないことばかり」と笑う。設立当初からの目標は、「百年の大計」と構想する、英国などのラグビー先進国にあるような地域に根付いたクラブチームに育てることだ。
○…ラグビーの名門・秋田工業から早稲田大学へ。現役時代は、敏捷性や一瞬の判断力が求められる攻守の繋ぎ役「スクラムハーフ」として活躍。決して大きくない体だが、「外国人選手や、190cmもある大男に挑むこともしばしばだった」といい、「足が揃った一瞬を狙えばどんな相手でも倒せますよ」と渡り合った秘話を明かす。
○…ラグビーの魅力は、の問いに「自己犠牲の精神」との答え。自分が倒れても、ボールを繋いで全員で得点を目指す。「大げさな表現になるけれど、仲間を信頼してボールに愛を乗せるんです。勝って得られるものの大きさを子どもたちに伝えたい」と力強い。大学時代のチームメイトとは、入学と卒業年をもじった「3741(みなよい)会」を結成し、定期的に交流する。「一生付き合える私の宝物です」。
○…「高校での受け皿の少なさがラグビー普及の課題」という。かつては神奈川県内で100校以上が目指した「花園」の舞台だが、現在では40校あまりに減少。しかし16年のリオ五輪から「7人制ラグビー」が正式種目になるなど追い風も。「小回りが利く日本人向きで期待できる。国際舞台で活躍する選手を育てたい」と育成にも前向き。ラグビーの明日を見据えながら精力的に”トライ”を続けていく。
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