戦前の皇室や政治家、財界人、文豪など多くの著名人に愛された藤澤カントリー倶楽部の歴史を1冊にまとめた「グリーンハウス物語」がこのほど刊行された。編集したのは、地域のボランティアグループ「善行雑学大学」(宮田英夫代表理事)のグリーンハウス保存再生推進部会。
約1年かけ、資料収集や関係者へのインタビューを行ってきた雑学大学のメンバー。宮田代表は「多くの人が、藤沢にゴルフ場があったことを知らないと思う。これを機会にぜひ知ってもらえれば」と話している。
藤澤カントリー倶楽部は1932(昭和7)年、5月にオープン。今の神奈川県立体育センターにクラブハウス(現在は同センターの食堂として利用)を置き、白旗神社北側に3番ホール、小田急線善行駅を挟んで8、9番ホール、俣野小学校西側に14番ホールと、起伏あるコースレイアウトが特徴。インは3405ヤード、パー37、アウトは3232ヤード、パー36の18ホール。
1943(昭和18)年、海軍に徴用され閉鎖するまでの11年間に、東久邇宮稔彦王や岩崎小彌太、近衛文麿、大仏次郎、鈴木三郎助などがプレー、32年には日本プロ選手権、38年には日本オープン選手権の会場に選ばれるなど、日本有数のチャンピオンコースでもあった。
国内でも名門コースを数多く手がけた赤星四郎が設計を担当。クラブハウスは、日本モダン建築の先駆者として活躍したアントニン・レーモンドが設計した。
冊子は、これらの史実をゴルフ場経営や株主、プレイヤーなどに分けて紹介、キャディー経験者らへインタビュー、キャディーマスター大塚文造の記録と、多角的な視点からまとめた。
インタビューでは赤星四郎の次女、隅田光子氏や、戦後、ゴルフ場の土地の一部を購入した元聖園女学院高等学校長で新潟県在住の聖園イグナチアシスターらから話を聞いている。
1冊1000円。購入希望者は、善行雑学大学・宮田代表【電話】0466(82)0517まで。
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