有機合成化学の可能性を語った
神奈川県立湘南高校（川井陽一校長）の創立90周年記念式典が１日、鎌倉芸術館大ホールで開催された。当日は同校の28回生で、昨年ノーベル化学賞を受賞した米パデュー大学化学科特別教授の根岸英一さんの記念講演が行われた。
根岸さんは「21世紀を救い、支える科学…化学」を演題に、人口増のこれからの時代を支えていく有機合成化学の可能性について話した。また、自身の半生を振り返り「世界の頂点を目指すためには、頂点にいる師を求めることが大切。困難に直面した時こそ自分に自信をもって歩んでいってもらいたい」と語った。湘南高校で培った基礎力が後の研究の原動力になったといい、「研究の醍醐味は何にも代えがたい発見の喜び。みなさんの中からも化学を志す人が一人でも出てくれたら」と後輩たちにエールをおくった。
記念式典には、同校の生徒、来賓、湘友会（同窓会）、ＰＴＡら約１５００人が集まり90周年の節目を祝福した。
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