高齢者福祉関係功労者等知事表彰を受賞した辻堂団地友愛チーム代表 水船(みずふね) 良子(よしこ)さん 辻堂西海岸在住
大事なのは思いやり
○…「頭の中は真っ白。最初の表彰でドキドキだった」。会場を埋め尽くす来場者、テレビでしか見たことがない黒岩祐治知事を前に緊張はピークに達した、と当日を振り返った。
○…老人クラブ会員が中心となり、県内に2711ある友愛訪問チームは主に一人暮らしの高齢者宅を訪問し、話し相手や相談、家事の援助など、日常生活が安心して送れるよう様々な支援を行う。月2回程度の訪問がベースとなるが「最近ではごみ出しもあるから4〜5回訪れることも」。戸建を訪問する他のチームと異なり、「団地なので自由に出入りできて、気軽に『どうですか』と声を掛けられる」。県からの補助を受け、トイレットペーパーなどの日用品を届けることもある。「一人暮らしのお年寄りは、お話をする機会が少ない。大変喜ばれるし、やりがいを感じる」と話す。
○…平成9年に創立された同チームの代表に就任したのは今年4月。今回の表彰について「本当はお母さんと一緒に壇上に立ちたかった」と涙を浮かべた。母と慕うのは前代表の武田きよ子さん。足が悪いため、式典には参加しなかったが「本来は武田さんがもらうべきもの。チームの基盤はすべてお母さんが作ってくれた」。今後も進む高齢化で、「一人の負担が大きくなるのは明らか。メンバーも増やしていかないと」。
○…栃木県生まれ。小学校の修学旅行は江の島、鎌倉だった。結婚後、夫の転勤で藤沢市へ、「何かのご縁ですかね」。海のない土地で育ったので「新鮮でおいしい魚が食べられるのがうれしい」と微笑む。趣味はゴルフで最高スコアは96、湘南ゴルフクラブ唯一の女性会員なんだとか。
○…お年寄りの喜ぶ顔を見るのが何よりの息抜きだという。大切なのは「思いやりの心」とし、「お母さんに負けないくらい長く続けていきたい」と抱負を語った。
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