藤沢市は1月23日、市立小学校の通学路の危険箇所に対して、新たな安全対策を行うことを明らかにした。対象は19小学校の通学路、計46カ所。すでに工事などに着手した箇所もあり、概ね3月末までに完了する予定という。
通学路の安全対策は、昨年4月に京都府亀岡市で通学中の児童らの列を自動車がはねた事故以降、同様の事故が相次いだことを受けて行われたもの。文部科学省と国土交通省、警察庁が5月30日、通学路の危険箇所の点検を各自治体に要請し、藤沢市教育委員会は市内小学校の教諭らに通学路の状況や問題点などの聞き取り調査を行った。各学校から報告された危険箇所49地点を、8月に教育委員会、学校、市道路整備課、市道路維持課、市民センター、警察が合同で点検した。
対策の必要性が認められたのは46カ所。「交差点の見通しが悪い」「道幅が狭く交通量が多い」「抜け道として利用され、スピードを出す車両が多い」などの問題点が明らかになった。
主な対策は注意喚起の看板や路面シールなど、運転者に注意を促す設備の設置。道路整備課は「可能な限り早く児童の安全を守るため、短期間で設置でき、事故防止に効果を見込める対策を選んだ」とし、一部ではガードレールの新設や歩道の整備なども行う。業者選定や発注、進行管理などは、各地区の市民センターが中心となって行うという。
同整備課は「工事はすべて今年度中に着手し、年度内にほぼ完了できる見込み」と話す。しかし、公安委員会の許可が必要な横断歩道の新設や、小学校の出入口の見直しを検討している場所では学校と保護者間で協議中であるなど、一部では対策に時間を要する箇所もあるという。
また抜け道利用の危険に対しては警察が新たに時間帯通行規制を設け、交通規制を無視する車両は取り締まりを強化する対策もとられる。
12月補正で計上約1936万円
対策の費用は約1936万円で、市の12月補正予算で計上された。点検以前からの道路整備計画と重複している3カ所では対策工事を完了しており、予算は残りの43カ所で使われる。
同課は「通学路ではこれまでにも歩道の拡大や新設などを行ってきた。今後も引き続き子どもたちの安全を守るために、必要な対策を行っていきたい」と語った。
また市教育委員会は「通学路の安全確保は重要な課題。各学校やPTA、行政や警察と連携して、より良いやり方で対応していきたい」と話した。
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