5月16日に神奈川県土地家屋調査士会湘南第一支部の支部長に就任した 石垣 博さん 亀井野在住 49歳
「楽しむ」力 託すため
○…藤沢、茅ヶ崎、鎌倉、高座郡の土地家屋調査士が所属し、会員約100人を数える湘南第一支部。県下有数の規模の支部長となり、「我々の仕事は有意義なものだと思うが、知名度の低さが難点。有資格者を増やし、社会的認知の向上に努めていきたい」と後進の育成に情熱を燃やす。
○…「土地家屋調査士は境界の専門家で、文理融合のジェネラリスト」と胸を張る。区画の広さの調査や登記手続きなどを行うため、測量技術のほか、不動産に関する法律知識なども求められるという。「法律家としての身だしなみも意識する。イメージは自らの行いがつくる面もあると思う」
○…俣野小から六会中へ進み「藤沢出身、というよりも亀井野、六会の出身」と地元への愛着を語る。母校の藤沢工科高校(旧藤沢工業高校)の生徒たちに、毎週土地家屋調査士の仕事を教えている。「彼らに『努力が実って大きな団体の支部長になれた姿』を見せられるのが嬉しい。若い世代が夢を持つための、実例になりたかったのかもしれない」と照れ笑いを見せた。生徒には「独立後の具体的な収入は」など、興味を引く話を心掛ける。「こんなに稼げる資格だ、なんて話は生徒たちの食いつきが違う」と笑う。自身も「色々な人に育ててもらって、初めて今の自分がある」と語り、「受け継いだものは次の世代に託さなければ」と姿勢を正す。
○…「妻と2人の息子が力の源」と目を細める。日大藤沢高校のエースピッチャーだった長男は、現在米国の大学でプレーしており、「応援に行くためパスポートを用意した」と相好を崩す。「『好き』という気持ちが、楽しみにもつながる。何事も好きになり、意欲を持って取り組むことが大切」と、異国で挑戦する息子の姿に自身の思いも重ねているようだ。率先して「楽しんで取り組む」背中を見せ、自らが継いだ思いを若い世代に託す。
|
<PR>