郷土資料展示室 鵠沼ゆかりの文化人展 10年来の資料を集大成
鵠沼市民センター内の鵠沼郷土資料展示室が開設10周年を記念して、企画展示「鵠沼ゆかりの人々」を開催している。午前10時から午後4時(月曜休館)。9月15日(日)まで。
会期中は、展示室や廊下の壁面に所狭しと、鵠沼にゆかりのある人々の収蔵資料や写真を公開。鵠沼と関わりが深い画家や、旅館「東屋」に逗留した文人のほか、俳優、女優など、文化人を中心に紹介している。
4人に焦点あて展示
会場にはコーナーを設け、4人の文化人をクローズアップ。旅館「東屋」の2代目女将を母親に持ち、鵠沼にアトリエを構えた画家・長谷川路可のブースでは、イタリアの教会の天井や壁に描かれたフレスコ画(複写や撮影による)や日本画などが展示されている。
芥川龍之介展では、静養で逗留した当時の情景をモチーフに晩年の代表作「蜃気楼」や、「歯車」の冒頭に描かれた『或る理髪店』が現存しているエピソードなどを紹介。また、鵠沼在住時代に著名な「麗子像」を描いた画家・岸田劉生や、藤沢市美術会を設立した童画家の黒崎義介の作品などが、写真やエピソードを交えて掲示されている。
今年12月で開館10周年を迎える同展示室。これまで運営委員会の中島知子委員長と内藤喜嗣副委員長を中心に十数人が企画・運営に携わってきた。所蔵資料は地元住民による寄贈のほか、全国各地から地道に集めてきたという。中島委員長は「10年かけて集めた貴重な資料が展示されている。ぜひ見に来て」と話す。
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