高齢者向けコミュニケーションパートナーロボット「PALRO(パルロ)」の試行検証が、8月2日から特別養護老人ホームかりんとグリーンライフ湘南で始まった。
パルロは人工知能を有するため、人の言葉が理解でき、会話をはじめクイズの出題や歌、ダンス、体操などができる人型ロボット。人を認識し、相手の顔を見ながらコミュニケーションが図れ、顔や声の特徴から話している相手を覚えることができる。また、インターネットと繋げて利用することで、ニュースや天気など様々な情報を取得し、利用者に教えてくれるという。大きさは体長40cm、重さ1・6kg。
今回の試行検証は、藤沢市を含む9市2町(相模原市、平塚市、茅ヶ崎市、厚木市、伊勢原市、海老名市、座間市、綾瀬市、寒川町、愛川町)を対象地域としたさがみ縦貫道路沿線地域が、さがみロボット産業特区の重点プロジェクトに位置づけられたことをきっかけに行われた。
パルロの導入は、2013年5月から横浜市の特別養護老人ホームで始まっているが、認知症患者に対応したバージョンアップを図っての試行は、今回が初めて。パルロの試行運用を行うことで、運動機能や生活の質の維持向上、介護ロボットの有用性について検証を進めるとともに、介護現場での活用法を探るのが狙い。
現在、パルロの試行検証が行われている「かりん」では、利用者たちがパルロに積極的に話しかけ会話している姿や、パルロから出題されたクイズに答える場面、パルロと一緒に旗揚げゲームをして遊ぶ姿も見られた。川島進施設長は「最初は硬い表情をしていた利用者も、パルロが動き出すと笑顔も見られた。コミュニケーションのきっかけ作りになれば」と話した。
今後パルロは、2週間ごとに藤沢市内の特別養護老人ホームを中心に貸し出され、14年2月中旬ごろまで検証が行われる。市介護保険課によると、導入するかどうかは、検証実験の結果を踏まえ、検討していくという。
藤沢版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|