藤沢警察署長に9月9日付で就任した 和智(わち)勉さん 藤が岡在住 52歳
「市民の笑顔 守りたい」
○…106代目の藤沢警察署署長として就任。「藤沢は歴史のある、あたたかい街。署の総力を発揮し、市民第一の警察署を目指す」と力を込める。署長の職に就くのは初めて。同署管内には江の島や複数の海水浴場など、多くの人が訪れる観光地がある。「特に夏場は出動も増える。事故防止や犯罪抑止のためにも、一層の慎重さが必要になる」と襟を正す。
○…警察官となったきっかけは、高校の授業の一環で詳細を調べた「成田闘争」。エスカレートする反対運動の中、身を挺して人や施設を守る機動隊の姿に、敬意と憧れを抱いた。警察学校卒業後、戸塚署で警察官としての第一歩を踏み出す。第一機動隊長や要人警護の公安二課長など、第一線に身を置く部署と、県警本部の警務部や川崎市内の副署長など署内中心の仕事を務めあげてきた。警察の業務を幅広く知る経験から、「大切なのは自然体。明るく、笑顔のある署にしていきたい」と口元をほころばせる。
○…横浜市戸塚区で生まれ育つ。「距離的に近いこともあって、藤沢には昔から、海水浴などにもたびたび訪れた」と懐かしむ。高校では「少しでも早く警察官になりたい」と、クラスでただひとり就職を志望。元々自然に抱いていた正義感に火がついて以来、迷いはなかった。「我々の仕事は、街と人に何も悪いことの起きない『ゼロ』を守り、市民が安全と安心を享受すること」と、柔らかい口調ながらも、真剣な眼差しを見せる。
○…休日にしたいことは、市内の名所を歩いてめぐること。「藤沢は絵になる場所が多い」と、趣味の油絵で風景画を描くつもりだ。歩いて回ることで、署内からは見えない、街の細かいところまで知りたいとの思いもある。「趣味半分、仕事半分かな」と笑い、「藤沢の街をしっかりと見つめて、人々の笑顔を守っていきたい」と背筋を伸ばした。
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