2013年秋公開の映画「陽だまりの彼女」と藤沢市が、1月15日に発売された「ロケーションジャパン2月号」((株)地域活性プランニング発行)の「第4回ロケーションジャパン大賞」で映画部門準グランプリ受賞した。
同大賞は、全国のロケ地を紹介する専門情報誌「ロケーションジャパン」が、全国で公開された映像作品のうち、特にロケを通じて地域を活性化させた作品を毎年表彰しているもの。同誌が15作品をノミネートし、読者や有識者2000人にアンケートを行って決定した。
受賞作の選定はアンケート結果の「一般支持率」に加え、「行楽度」「支援度」「地域の変化」を総合的に判断。藤沢市は講評で「行楽度」と「支援度」が特に高かったとされ、「住民・行政ともにロケへの理解度が非常に高い。長年にわたるロケ支援への取り組みが、この作品で見事に結実した」と評価されている。
受賞した「準グランプリ」は、ドラマ「あまちゃん」(岩手県久慈市)のグランプリに次ぐ賞で、ドラマ部門準グランプリの「八重の桜」(福島県会津若松市)に並ぶ。藤沢市は11年に、新江ノ島水族館が舞台となったドラマで同大賞にノミネートされたものの、表彰に繋がったのは今回が初めて。
10年以上の支援体制
原作小説では千葉県が舞台の「陽だまりの彼女」を、映画ロケで藤沢・江の島に誘致できたのは、「湘南藤沢フィルム・コミッション」の活動による功績が大きい。同コミッションは市と市観光協会を中心に02年に設立され、映像作品の誘致や支援、撮影に関わる許認可申請の窓口業務を行っている機関。映画やドラマ、CMや情報番組の、市内ロケ適地の紹介やエキストラ手配、宿泊場所の調整などを行っている。
一般的に、映像の制作現場では天候や時間帯、出演者の予定など、様々な要素で臨機応変な対応が求められる。そのため同コミッションは民間の宿泊施設から協力を得て、大人数対応、柔軟なスケジュールでの利用体制を整えるなどして、藤沢が「ロケ地として使いやすい」地域になるよう活動を続けてきた。
集客事業も展開
同コミッションは、「陽だまりの彼女」の人気と観客の熱を継続的な地域振興につなげるため、制作前や撮影中から複数の取り組みを行ってきた。
映画のロケーションマップをはじめ、江の島限定発売の記念グッズや、主人公とヒロインの名前を記したモニュメントの制作など、作品のファンが直接江の島に足を運ぶよう工夫を凝らしている。
市観光課は、「ロケで市内を訪れた制作スタッフが、別の作品づくりの際に、また藤沢を選ぶケースも多い。撮影への協力を積み重ねてきた実績が評価されたことに加えて、担当者同士の関係作りも上手くできているからだろう」と語る。
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