NPO法人湘南ビジョン研究所の理事長を務める 片山 清宏さん 鵠沼桜が岡在住 38歳
理想の湘南へ突き進む
○…市民が主体となって理想のまちづくりに取り組もうと２０１３年９月、市民グループ「湘南ビジョン研究所」を設立。ＮＰＯ法人承認を得て２月11日に開催した記念イベントには、志に賛同する仲間や市民団体、企業などから１６０人以上が集まった。「新たな一歩を踏み出した報告はもちろんだけど、市民団体や企業が協力をしてひとつでも新しい活動をしてほしい」と語る口調は力強い。
○…２０１１年、中学校の同級生５、６人とビーチクリーンを始めた。拾っても減らないゴミに「なぜだろう。どこから来てるんだろう」という疑問を持つように。きっかけは、そんな些細なことからだった。やると決めたら突き進む性格で、河川や下水の状況を調べ、地元の漁業者や商店主などに湘南の海について話を聞いて回った。「課題はゴミだけでなく、経済や防災と様々だった。ひとつの視点だけではダメだと感じた」と語る。
○…「湘南ビジョン研究所」は、まちづくりの中で特に「海」に着目し、きれいで安全で活力ある湘南の海を実現するため国際環境基準である「ブルーフラッグ」の承認を目標に掲げる。単なる美化活動だけでなく、水質保全、衛生管理、観光、漁業などの課題解決が承認には必要。「大きな目標だけど、やりがいもある」と意気込む。
○…幼い頃に父を亡くし、母子家庭で育つ。原点は母のためにという思い、成長するにつれ人のため、地域のために力を尽くしたいという気持ちが強まっていった。大学を卒業し厚木市役所へ就職。一流の行政マンを志す。だが「法律や制度によって目の前の困っている人を助けられない」と悔しい思いをすることも。４年前に松下政経塾に入塾。地域に根差した活動を行ってきた。好きな言葉は松下幸之助氏の「天命を生きる」。「藤沢で生まれ育ち、地域の役に立つことが自分の使命にも感じる。力を合わせて進んでいきたい」
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